1996 Fiscal Year Annual Research Report
算数・数学科教師の現職教育の実態と今後の発展的姿の同定-岡崎市の事例を中心に-
Project/Area Number |
07680198
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
柴田 録治 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (20023997)
|
Keywords | 教師教育 / 現職教育 / 教材研究の原理 / 算数・数学科教師の教材研究 / 吾答・誤答・語答・娯答・悟答 / 学習のまとめ方 |
Research Abstract |
本年度の研究は、昨年度に引き継いで、算数数学科の教師にとってとりわけの関心事である「教材研究のありかた」に力点を置き、「教材研究の原理」を、現場人に問いかけながら、適否の反応を見これの策定に努めた。枠組みは<意味・意義・心理>の伝統的3視点と学習過程での3視点<後答・誤答・娯答>を5視点<吾答・誤答・語答・娯答・悟答>に改正し融合させた構造になっている。これについては学部4年生及び大学院生を対象とした新城地区合宿授業研究会においても試行した。研究会での実施の様子については、参加者がこれをもとに修士論文、学部論文にまとめているほか、別冊として刊行した授業研究会報告書がある。また現職者への働きかけの一端は、教大研の研究史料、学会誌イプシロン、平成7年度算数・数学研究集録(岡崎市現職教育委員会算数・数学部)、平成7年度学校数学研究会研究集録小学校部会および同中学校部会等、に掲載されている所である。 また本年度において、岡崎市の現職教育(算数・数学)の組織がどの様に機能するかについて、日頃の実践を刊行物にまとめる場を提供し、実践研究を依頼したところ、まとめることが自己研修になるとのことで希望者を募り3巻本に対してテーマを設定、執筆依頼、助言補助等について関与し、今年度末に原稿が揃うまでに至っている。 また、「教大研」での研究資料も、関係者一般の利用が可能な限り可能なものとするため、他大学の先生方と共同して仮称「数学教育研究」「和田義信先生著作講演集」などの形で世に出す方向で努力する計画であったが、前者については原稿審議や書き直し作業を続けており近々原稿をまとめたいとしている。後者について出版社と契約ができ、8年夏を目途に作業が進行中である。
|
-
[Publications] 柴田録治: "学習をどのようにまとめていけばよいか まとめ続けること-四角形の性質の探究-" 愛知教育大学数学教育学会誌イプシロン. 39. (1997)
-
[Publications] 柴田録治: "直感力の育成について-子どもの思いつきをどのように受け取め、どのようにまとめていけばよいか(その2)" 第41回教大研夏季集会(長野大会)報告書. Vol.36-No.5. 11-24 (1996)
-
[Publications] 和田義信著作・講演集刊行会: "和田義信著作・講演集" 東洋館(予定), 350×8=2800 (1997)
-
[Publications] 柴田録治: "平成8年度新城合宿授業研究会報告書" 愛知教育大学数学教室 柴田研究室, 226 (1996)