1995 Fiscal Year Annual Research Report
授業中の生徒の内面変化についての研究-表情・しぐさ・GSRによる-
Project/Area Number |
07680217
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
本間 明信 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (70106748)
|
Keywords | GSR / 表情 / しぐさ / 雰囲気 / 授業研究 / 内面変化 / 生理心理学 / 教育工学 |
Research Abstract |
授業中の生徒の内面変化を,表情・しぐさ,などの目に見える身体的動きから探る手がかりを明らかにする.その際,生理的指標(GSRなど)を併用する. 林竹二『人間について』の授業の記録映画(「グループ現代」撮影ラッシュ版,カメラ4台分)をもとに授業中の子どもたちの動きについて詳細な記録を作成した.その中から,とくに全体(または比較的大きな空間的かたまり)の動きが連動する部分を取り上げ,授業の進行との関係を検討した. その結果,授業の内容で特に重要な課題・問いが提示され,生徒たちに受け止められたと考えられる場面で,生徒たちの身振り・しぐさなどの明確な連動が広範囲に生じることがわかった. 仙台市内の小学校4年生で,理科の実験場面におけるGSR計測実験を行ない,現場での行動観察,ビデオ記録による行動観察,表情の変化のほか,ペンレコード等を細かく検討している. 分析の経過の中で,生徒のGSR反応が一時雑音状態のようになっても,後に回復すること,その場合同じ子どもは同じ類型の反応波形になること,反応活発な子どもでも,周囲(実験グループ)の子どもたちがいなくなると,ほとんど反応を示さなくなるなど,多くの貴重な知見が得られた.また,教材の準備や机間巡視,実験援助,など教師の教授活動のそれぞれについても特有の反応パターンが存在することも判明した. 東京都世田谷区の小学校6年生で実験授業を行ない,表情やしぐさの連動についてのデータをとった.現在解析中である. 現在,以上のの内容も含め『授業中の子どもたちの内面変化-授業雰囲気への新しい接近-』というタイトルで東北大学に博士論文審査を申請している. また平成7年9月に中国,東北師範大学(長春)と北京師範大学において同上の表題で講義をそれぞれ2日ずつ行った。
|