1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07680235
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
宮武 直樹 法政大学, 工学部, 講師 (40130752)
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Keywords | 新しい学力観 / 感性評価 / 評価に関するあいまい問題 / 教育評価 / 興味関心態度の評価 / 自己評価 / 絶対評価 / ファジィ評価 |
Research Abstract |
新しい工学的な手法を用いて、生徒の自己評価や教師の主観的な評価の定性的な量の定量化(数値化)を試みようというのが本研究目標である。本年度行った研究は以下のとおりである。 (1)情意面の評価に関するあいまい問題については、空知教育工学実践研究回の中島洋一教諭が中心となって美術(絵画と陶芸)の授業で実践を試みた。また、西教諭による情報検定試験での生徒の自己評価に関する研究経過を日本ファジィ学会、電子通信情報学会教育工学部会、日本教育情報学会で報告し、論文の採択(日本教育情報学会)もなされた。 (2)本研究の啓蒙と教師教育の実践事例として、島根県立松江教育センターの協力を得て、教育研究法講座と新たに教育工学システム実践講座を加えて「ファジィ理論の応用の教育評価とその実践」と言うテーマで新しい学力観にともなう評価方法を研究課題として教育研究講座を実施した。本年度は二回の受講者の合計人数は89名であった。アンケート調査の結果、教育現場での実践を希望する教員が39名おり、現在 指導と助言の段階にある。この研究の経過は日本教育工学会、日本教育工学協会に報告した。 (3)評価支援システムは、ほぼ完成し市販ソフトのレベルにあるが、更に教育現場に即したものにし、パソコンに触れたことのない教師にも取り扱えるよう4回目の改訂に取りかかっている。以上、本研究は教育現場に存在する評価に関する種々のあいまい問題を取り上げ、分析し、この問題解決のための研究方法、研究・知見の確立を教育現場と直結しながら進めている。 本研究は各学会や教育現場から一定の評価を受けてきている。特に、以下の研究発表の要請があった。 (1)本年8月、日本数学教育学会大会の課題別研究部会より、「指導法と評価部会」で本研究の発表依頼があり、新しい学力観の評価方法の一試案として発表した。 (2)(財)学習ソフトウェア情報研究センターより「学習情報研究」の特集 情報教育とこれからの課題に原稿依頼があった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 宮武、西沢、中島、三村: "教育に於ける情意面の評価とその実践" 日本教育情報学会「教育情報研究」. 第11巻、第3号. 21-28 (1995)
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[Publications] 宮武: "新しい学力観にともなう情意面の評価について" (財)学習ソフトウェア情報研究センター「学習情報研究」. 第10巻、第12号. 33-38 (1995)
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[Publications] 宮武、松田、三村、中島: "情意面に関するあいまい問題について(2)" 日本ファジィ学会 第11回ファジィシステムシンポジウム講演論文集. 11. 501-502 (1995)
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[Publications] 宮武: "教育評価における情意面の取り扱い" 日本数学教育学会第77回総会講演論文集. 77. (1995)
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[Publications] 宮武、長谷川、三村、中島: "感性評価と自己評価について" 日本教育情報学会、第11回年会論文集. 11. 72-73 (1995)
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[Publications] 宮武、中島: "ファジィ積分による絶対評価について" 電子情報通信学会、教育工学研究部会、研究発表論文集. 1-8 (1995)
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[Publications] 宮武、西沢、中島、三村: "新しい学力観にともなう評価システムとその実践" 日本教育工学会第11回講演論文集. 11. 59-60 (1995)
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[Publications] 宮武、西沢、三村: "ファジィ理論応用の教育評価と実践(I)" 日本教育工学会 第21回全日本教育工学研究協議会全国大会、研究発表論文集. 21. 303-306 (1995)