1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07680339
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
中森 眞理雄 東京農工大学, 工学部, 教授 (00111633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植村 俊亮 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (00203480)
岩澤 京子 東京農工大学, 工学部, 講師 (80251578)
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Keywords | 対話的アルゴリズム / 計算複雑度 / ヒューマンインタフェース |
Research Abstract |
本研究の目的は、対話的アルゴリズムに基づく組合せ的問題(グラフ理論、ネットワーク・フロー理論、電気回路理論、等)の新しいアルゴリズムを提案することである。対話的アルゴリズムには、既存のアルゴリズムに関する知識が不可欠であるので、既存のアルゴリズムのデータベースを設計することから研究を始めた。そのために、既存のアルゴリズムに含まれる典型的な技法を部品として抽出すること、それらの部品を組み合わせて新しいアルゴリズムを作ること、などを検討した。 本研究では、上記の部品を組み合わせるときに、組み合わせるという操作自体がある種の代数的構造をもつことに注目し、その構造を解明することを試みた。具体的には、従来から困難とされてきたNP完全な問題の多くが双線形計画問題として記述できることを示した。このことから、NP完全な問題の複雑さを双線形計画問題として記述し、変数や制約条件式の個数によって、複雑さを評価できることが分かった。これを応用して、グラフの部分グラフで平面に描画できるものとして最大のものを求めるアルゴリズムを考察し、集積回路の配線路決定問題に応用できることを示した。 また、多くのアルゴリズムが、問題の代数的構造とそれに対する演算規則を適当に定義することによりきわめて簡単に記述できることに注目し、さまざまなアルゴリズムの代数的構造と演算規則を導いた。さらに、インターネットのWWW上にJAVAを用いてアルゴリズムデータベースを作成することが可能であることに注目し、そのための予備実験を行った。
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[Publications] 飯田卓郎: "WWWによるアルゴリズムベースシステム" 情報処理学会第52回全国大会講演論文集. 4. 191-192 (1996)
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[Publications] 岸恵一: "分岐限定アルゴリズムの並列化における一手法" 情報処理学会第52回全国大会講演論文集. 1. 41-42 (1996)
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[Publications] 吉川朝紀: "3層チャネル配線における平面配線可能な最大ネット集合を求める算法" 情報処理学会第52回全国大会講演論文集. 6. 33-34 (1996)
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[Publications] 飯田卓郎: "対象の代数構造を重視したアルゴリズム記述法" 情報処理学会研究報告. 95AL43. 71-78 (1995)