1997 Fiscal Year Annual Research Report
CP対称性の破れと物質起源の実験的検証法の理論研究
Project/Area Number |
07804016
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Research Institution | Toyama University |
Principal Investigator |
栗本 猛 富山大学, 理学部, 助教授 (10195563)
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Keywords | CP対称性 / B中間子 / 小林・益川模型 / 新素粒子模型 |
Research Abstract |
現在の素粒子標準模型を超える新しい物理が存在する場合に,それがB中間子系におけるCP対称性の破れの測定実験においてどのような影響を与えるかを系統的に調べる研究を行った. 新しい素粒子模型一般の場合について,大部分の模型においてはユニタリー三角形の角度の測定値の和の180度からのずれは微小であることを示すことができた.また,B中間子の物理に対して,その現状と現在建設中のB中間子工場での実験、および今後10年で達成される実験精度を比較し、今後研究すべきポイントを示唆した。 前者は雑誌論文として発表されており,後者は国際研究会の報告集に掲載予定である.また同時にこの分野への新規参入者を主に対象としてB中間子物理の基礎となる粒子-反粒子混合のメカニズム、CP対称性の破れや標準模型におけるBの物理の解説から始まって、新しい素粒子模型におけるBの物理の在り様までを解説したレビュー論文を発表した.
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