1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07807108
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Research Institution | ASAHIKAWA MEDICAL COLLEGE |
Principal Investigator |
山本 哲 旭川医科大学, 医学部, 講師 (50125415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤 雅之 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70226059)
葛西 眞一 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (40091566)
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Keywords | 臍帯血 / HGF / 肝機能補助 / 造血幹細胞 |
Research Abstract |
昨年度の研究では、臍帯血有機細胞の肝臓に関連する機能の一つとして、肝実質細胞の増殖を促進するHGFの分泌能を調べた。その結果バイアビリテイの高い臍帯血の検体では、各種のサイトカインとともに培養すると、増殖細胞からの培養上清中へのHGF分泌が見られた。また臍帯血有核細胞を担体粒子に接着させ、この担体移植による機能回復の可能性を検討するため、担体粒子への接着を観察したところ、わずかな細胞しか接着していなかった。そこで、スタートの臍帯血有核細胞の回収を高める方法を検討することにした。 臍帯血からの有核細胞分離を、フィコールによる方法からデキストランによるラフな回収に変え、この回収効率を検討した。CD34陽性CD33陰性細胞の回収とリンパ球の回収とがパラレルであることを利用して、造血幹細胞の効率的回収を検討した結果、臍帯血の1.5倍容の6%デキストラン溶液と混合し、60分間室温で静置した上層の有核細胞をとる事で最も効率的な回収が得られた。またこの回収を低下させる原因として、臍帯血の採取時の抗凝固剤の問題があり、ヘパリンよりACD液の方がよいことがわかった。 臍帯血の凍結保存法については、全血、デキストラン分離、フィコール分離の3種類の有核細胞を凍害防止剤であるCP-1と混合し、-80℃の冷凍庫内で約1ヶ月保存、解凍後のリンパ球の回収と、メチルセルロースの半流動培地によるコロニーアッセイを行った。この実験では、予想に反し、デキストランによる細胞分離より、フィコールによる細胞分離の方が回収がよく、コロニー形成でも同様の結果となった。この細胞分離についてはさらに検討が必要と思われた。
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Research Products
(1 results)