1995 Fiscal Year Annual Research Report
悪性腫瘍切除後の機能的再建外科に対するコンピュータ支援手術法の新規開発
Project/Area Number |
07807118
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
野崎 幹弘 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70086586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 勝巳 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00266793)
竹内 正樹 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70266790)
寺田 伸一 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70246586)
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Keywords | コンピュータ / 形成外科 / 再建 / 悪性腫瘍 / 三次元画像処理 / レーザー |
Research Abstract |
悪性腫瘍切除術後の再建外科にとって重要な課題は患者の生活の質の向上のために機能的再建法を確立することである。そのためには、再建手術後の形態を含めた動的な運動機能を考慮した手術計画を術前に立案することが必要である。すなわち、術前にコンピュータを用いたシミュレーションを行うことによって、組織欠損範囲とその容量、三次元形状を把握することができれば、手術時間の短縮が図れるだけでなく、術後機能回復の更なる改善が期待できる。 解析装置としては精度や汎用性の面からレーザー光を用いた三次元曲面形状計測装置を採用した。 本年度はまず、顔面の形態に関して多角的な評価法を試みた。特に複雑な形態を有する外鼻に関しては、稜線抽出や最大鼻背傾斜角度などを自動解析するプログラムを開発し、健常者および外鼻変形患者の解析から本解析法の有用性が認められた。さらに、顔面全体の対称性の解析を試みた。片側顔面変形患者の健側イメージを反転し、患側イメージと重ね合わせるすることによって、顔面左右差の定量的評価を行った。特に上顎癌切除後の頬部陥凹欠損の患者の術前評価で有用な結果を得た。 さらに、胸郭においても健側乳房イメージを反転し、患側乳房イメージと重ね合わせることによって、乳癌術後の乳房欠損患者の術前評価を行い、有用であった。 以上の検討から、三次元曲面形状計測装置を用いれば顔面や胸郭などのような人体各部位の複雑な形状が極めて高精度にデジタル化され、解析処理されうることが判明した。また、デジタル化された立体形状をその対称性や空間角度、距離などで三次元的に解析し、有用な結果を得た。
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