1996 Fiscal Year Annual Research Report
食物繊維およびポリフェノール化合物によるアルミニウムイオン結合能
Project/Area Number |
07808003
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Research Institution | Showa women's university |
Principal Investigator |
福島 正子 昭和女子大学, 生活科学部, 講師 (00119314)
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Keywords | アルミニウム / 茶箱 / イオン結合 / 体内吸収 / pH |
Research Abstract |
緑茶,紅茶,ウ-ロン茶浸出液およびインスタントコーヒーに含まれるアルミニウムの体内吸収の可能性を,イオン量の測定から検討した. 方法としては,有機物と結合したアルミニウムが体内に吸収されるには一旦金属イオンとして遊離し,より吸収されやすい形を形成する必要があると考え,試料溶液中のアルミニウムイオン化率を求めた.さらに人胃と近似のpH条件に保持した時のイオン量の変化を調べた. 各試料溶液の総アルミニウムを原子吸光分光光度計で定量し,クロムアズロールS吸光光度法でアルミニウムイオン量を測定した.また両者の値からイオン化率を求めた.クロロゲン酸およびカテキンの定量は高速液体クロマトグラフィーで行った. pH調製しなかった場合の緑茶,紅茶浸出液,インスタントコーヒー溶液のアルミニウムはイオン化せず,ウ-ロン茶のみが10〜20%イオン化した.pH1.8に調製し37℃で1または3時間振盪するとウ-ロン茶のイオン化率は約5〜10%上昇し,インスタントコーヒー溶液のアルミニウムは約半分がイオン化した.それに対して緑茶と紅茶のアルミニウムはpH調整後振盪してもイオン化しなかった.これは緑茶や紅茶に多く含まれる(-)-エピガロカテキンガレート,(-)-エピカテキンガレートを中心とするカテキンとアルミニウムが強固に結合している可能性が高いことを示唆した.したがって緑茶や紅茶を摂取してもアルミニウムは吸収されず,対外に排出される可能性が高いものと推察される.
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[Publications] 福島正子: "人胃条件下における緑茶,紅茶,ウ-ロン茶浸出液およびコーヒー溶液に含まれるアルミニウムの挙動と体内吸収の可能性" 日本食品科学工学会誌. 43・8. 939-945 (1996)
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[Publications] 福島正子: "食物繊維,ポリフェノール化合物および有機酸によるアルミニウム結合特性" 日本食品科学工学会誌. 42・6. 425-429 (1995)