1996 Fiscal Year Annual Research Report
多様な「環境体験」を取り入れた環境教育カリキュラム開発のための基礎的研究
Project/Area Number |
07808025
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Research Institution | NIIGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
宮薗 衛 新潟大学, 教育学部, 助教授 (00209909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 尚敏 鹿児島女子短期大学, 児童教育学科, 講師 (30229439)
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Keywords | 環境教育 / 環境体験 / 環境認識 / 環境倫理 |
Research Abstract |
本研究は、児童の日常生活における身近な環境との関わり方・接し方(これを「環境体験」と呼ぶ)が、「環境認識」や「環境倫理」・「環境意識」の形成とどのような関係にあるかを実証的に研究することを通して、多様な「環境体験」を取り入れた環境教育カリキュラム開発を目指すものである。 本年度は、本研究の最終年度である。昨年度の研究成果を踏まえて、本年度は小学校社会科教育の領域を中心とする環境教育カリキュラム開発のための視点を明らかにし、その上で「多様な『環境体験』を取り入れた環境教育カリキュラム」の可能性を探ることにした。 このために本年度は、以下のような作業手続きで研究に取り組んだ。 1・5月までに新潟地区でのアンケート調査の集計を中心に行った。一つは、「環境体験」と「環境認識」・「環境倫理」との関係を明らかにするものであり、その成果は研究代表者による「児童の環境体験と環境認識・環境意識との関係についての考察-カリキュラム開発のための予備的考察-」として表された。もう一つは、「環境認識(知識)」と「環境保全行動」との関係に関わるものであり、その成果は研究協力者(杉中規彦氏)の「児童の環境認識と環境保全行動との関係についての考察」として表された。 2・上記のアンケート結果を基に、児童の日常生活における「環境体験」の実態、及び「環境体験」と「環境認識」「環境倫理」との関係について新潟地区で議論した。特に、環境教育カリキュラムに取り入れる「環境体験」の内容について議論した。そして、社会科を中心とするカリキュラム開発においては3つのアプローチの可能性を探ることにして、研究分担者が実践を試みていくことにした。また、夏休み及び11月には鹿児島地区での打ち合わせを行った。 3・これらの研究・実践の成果に関する原稿を1月までに作成し、3月に研究報告書が完成した。
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