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1995 Fiscal Year Annual Research Report

周期的波澱からフラクタル凝集体への遷移についての実験的研究

Research Project

Project/Area Number 07832011
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

寅丸 敦志  金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (50202205)

Keywordsパターン形成 / 反応拡散系 / 周期的波澱 / フラクタル的凝集体 / ソ-ゼガングリング / 核形成 / 成長
Research Abstract

層状構造と枝分かれ構造の遷移を調べるために,ミクロとマクロにおける,その場観察を行った.
マクロ:寒天濃度が0.5wt%と3.0wt%の系について(それぞれ,枝分かれ構造と層状構造のみが現れる場合に対応している),試験管全体を実験開始直後からビデを撮影した(1分間当たり0.1秒の間欠撮影).寒天溶液の境界から沈殿物の先端までの距離を進行距離として測定した.この映像からパターンの進行距離を実時間で100分毎に測定した.その結果、初期に寒天濃度が0.5wt%のものがわずかに速く進み,その後ほぼ同じ早さでパターンが進行した.
ミクロ:層状構造と枝分かれ構造の顕微鏡下でのその場観察を行った.層状構造では,微細な結晶(1mm以下)が均質核形成により周期的に大量に晶出し,結晶濃集帯が形成される.枝分かれ構造では,一つ一つの結晶が急速な成長のため不規則な形になり,不均質核形成が結晶表面の縁で起こる.これを繰り返すことによって連続した樹枝状の結晶集合体が形成される.
マクロの観察から測定した寒天濃度の変化によるパターン進行速度の差は,拡散係数の差から予測される大きさよりも小さい.物質の供給である拡散が二つの構造の形成を支配しているのではないことがわがった.ミクロのその場観察から,層状構造では微結晶の大量晶出、枝分かれ構造では数少ない結晶の急速な成長が,それぞれ起こっていることがわかった.それ故,その結晶化様式の違いは,結晶の数密度であり,溶媒の寒天濃度による核形成頻度の違いが,沈殿物パターンが変化する主要因であると考えられる.

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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