1998 Fiscal Year Annual Research Report
アジア地域の中等教育の内容と評価法に関する調査研究
Project/Area Number |
08041056
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
馬越 徹 名古屋大学, 教育学部, 教授 (60000030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 英章 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50183398)
西村 重夫 京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (90132422)
村田 翼夫 筑波大学, 教育学系, 教授 (10000085)
西野 節男 名古屋大学, 教育学部, 助教授 (10172678)
大塚 豊 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (00116550)
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Keywords | 中等教育 / カリキュラム / 評価法 / 大学入学資格 / 卒業認定 |
Research Abstract |
アジア地域の中等教育は多様であり、本研究で取り上げた10か国の教育内容・評価法も一様ではない。しかし次のような共通の特色を指摘することができる。 1 基本学制は6-3-3制が主流であり、中等教育修了までの教育年限はフィリピンを除いて11〜12年である、義務教育は6年から9年までの幅があるが、総じて延長される傾向にある。シンガポールのように、義務規定がない国もある。 2 このところどの国も中等教育の普及が著しく、後期中等教育の多様化が課題となっている。後期中等教育段階は、高等教育進学につながる一般系高校と職業(市場)に直結する職業(実業)系高校に分化しているが、特に後者の充実が重要である. 3 前期中等教育内容は国民基礎教育と位置づけられているため、全国統一教育課程をとっている国がほとんどであるが、後期段階では選択科目が多くなり、カリキュラム編成の自由度が増している。 4 中等教育修了認定の方法(評価法)は、単位制を基本とする国と、卒業試験を基本とする国に分かれている。いずれの場合も後期中等教育段階の修了率は高く、落第するものは多くない。 5 本研究の対象国(10か国)における中等教育内容・評価法と日本のそれとを一律に比べることはできないが、修了者について見るならば相互の同等性(互換性)は保証されると考えるられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 馬越 徹: "アジアの変貌と日本人の国際性" 『国際化時代の教育』. 岩波講座11. 168-184 (1998)
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[Publications] 馬越 徹: "韓国-21世紀に向けた「世界化」戦略" 『世界の教育改革-21世紀への架け橋』. 東信堂. 191-212 (1999)
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[Publications] 近田政博: "ベトナム中等教育の動向と課題" 『現代の高校教育改革-日本と諸外国』. 大学教育出版. 204-228 (1998)
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[Publications] 近田政博: "ドイモイ体制下におけるベトナム高等教育の構造変化" 『比較教育学研究』. 24. 161-179 (1998)