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1996 Fiscal Year Annual Research Report

タイ民商法典の比較法的研究-日本民法典との関係を中心として-

Research Project

Project/Area Number 08041064
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

伊藤 昌司  九州大学, 法学部, 教授 (00047151)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) VISRUTPICH S  タマサート大学, 法学部,タイ, 教授
Keywordsアジア社会 / アジア法 / タイ民商法典 / 法典編纂と近代化 / 日本法の伝播 / 政尾藤吉
Research Abstract

本共同研究は、研究費申請当初の代表者・五十川直行が文部省により平成8年10月中旬から10ヵ月間の在外研究を命じられてイギリスに渡航したので、研究分担者の伊藤昌司が代わって代表者になった。
日本からタイへの民族学移出のキ-・パーソンである政尾藤吉博士の事績や記録、日タイ関係一般についての国内資料探求は、かすかな手がかりを元に、粘り強く継続中であるが、なかなか成果が上がらない。一方、タイへの渡航やタイからの招聘を通じての研究活動は、この1年間に大きく前進した。五十川は、7月から8月にかけてタイ国に1ヵ月間滞在し、チュラロンコン、タマサートの両大学はもちろん、最高裁判所や検察庁、法務省の文献資料室への接近を試み、タイの学者や実務家に対して、彼らが忘却しかかっている政尾藤吉博士の功績を重い起こさせる講演などを行い、博士が最高裁判事として残した判決の検討が興味ある研究課題であることをタイの研究者たちの頭に吹き込んだ。五十川がイギリスに出発する直前の10月初旬に、研究分担者のスダ教授の来日と数日間の滞在が実現した。この際の研究交流を通じて共同研究の対象を両国社会の歴史に広げ、あるいは狭義の民法(とくに家族法)に隣接する社会問題、例えば幼児労働や婦人労働や買春などの人権問題にも広げることの有用性を相互に認識することができ、タマサート大学のパイロイャナ教授(家族法)、国連職員として数年間タイで勤務した経験を持つ九州大学法学部教授の吾郷真一(国際経済法)を研究分担者に組み込む方針や展望が生まれた。研究分担者として来年度から正式にその登録をするつもりである。
伊藤と吾郷は、3月中旬にタイを訪問して、スダ女史と再会し、パイロイャナ氏も交えて面談し研究分担につき後者の意向を確かめるとともに、フランス語を介して相互に十分なコミュニケーションができることを確認した。伊藤は、最近の日本における判例の動向を紹介したフランス語の論文を同氏とタイ側の研究者たちに提示してきた。吾郷は、タイの実情とアジアの人権問題についての造詣を討論のなかで示し、日本側スタッフへの信頼を高める役を果たした。

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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