1997 Fiscal Year Annual Research Report
中央ユーラシアにおける砂漠緑地化に伴う新たなリーシュマニア症の流行
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08041169
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 芳嗣 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00173922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河津 信一郎 農水省, 家畜衛生試験場, 研究員
伊藤 守 (財)実験動物中央研究所, 室長 (00176364)
永倉 貢一 東海大学, 医学部, 講師 (80142454)
片倉 賢 慈恵会医科大学, 講師 (10130155)
相川 正道 東海大学, 医学部, 教授 (90271593)
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Keywords | リーシュマニア症 / 中央ユーラシア / 砂漠の緑地化 / オオスナネズミ / 人獣共通感染症 / 病原性原虫 / 分子疫学 / 節足動物媒介性感染症 |
Research Abstract |
本年度は、中国新彊ウイグル自治区カラマイ地区において調査を行い、以下の成績を得た。オオスナネズミ(Ro)12頭、また、Roの巣穴から雌サシチョウバエ101頭を捕獲した。Roでは耳介及び脾臓等臓器を採取し、虫体の確認のためにスタンプ標本を作製し、一部をNNN血液寒天培地にて培養した。また、一部をHE染色標本用にホルマリン固定した。サシチョウバエは実体顕微鏡下で解剖し、中腸内プロマスティゴ-トの検索を行い、虫体が確認できた場合はNNN血液寒天培地にて培養した。その結果、サシチョウバエ6匹に原虫を確認した。Ro3頭においては、耳介組織からのみ原虫が確認、分離された。組織標本にて、多数の原虫が観察されたものの、顕著な組織反応像は観察されなかった。次に、培養株として分離できたRo由来3株(KMA-2, KMA-4, KMA-7)、サシチョウバエ由来5株(KMP-1, KMP-2, KMP-3, KMP-4, KMP-6)を、BALB/cAマウス8頭の尾根部、スナネズミ8頭の耳介部および鼻部の皮下に接種し、接種後6-9週間経過を観察し、上記Roと同様に感染虫体を検索した。その結果、採取した臓器からの原虫の培養では、スナネズミでKMP-1, KMP-6株を接種した2頭を除く8頭中6頭に原虫が確認されたが、マウスでは、8頭中1頭に少数の虫体が確認されたに過ぎなかった。また、接種部位の肉眼的病変は観察できなかった。続いて上記分離原虫株よりDNAを回収し、ミニエクソン遺伝子をターゲットとしたPCRとPCR産物のシークエンシングを行い原虫種の同定を試みた。PCRの電気泳動パターンならびに塩基配列の相同性からKMA-4, KMP-3がL. gerbolli, KMA-2, KMA-7, KMP-2がL. turanicaであると考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 松本 芳嗣: "リーシュマニア症におけるサイトカインと病態" 獣医畜産新報 JVM. 50 (2). 165-170 (1997)
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[Publications] 松本 芳嗣、納谷 俊光: "リーシュマニア感染におけるTh細胞の分化" 医学のあゆみ. 183 (4). 257-261 (1997)
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[Publications] Kawazu S. Chang KP. et al.: "Stage-independent splicing of transcripts two heterogeneous neighboring genes in Leishmania amazonensis" Gene.196 (1-2). 49-59 (1997)