1998 Fiscal Year Annual Research Report
マルチ・メディアを活用した農村景観の評価に関する共同研究
Project/Area Number |
08044021
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
長谷部 正 東北大学, 農学部, 助教授 (10125635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 雄佐 東北大学, 農学部, 助手 (80122919)
松田 一寛 東北大学, 農学部, 教授 (00005662)
野村 希晶 東北大学, 工学部, 助教授 (80125632)
伊藤 邦明 東北大学, 工学部, 教授 (60223145)
金濱 耕基 東北大学, 農学部, 教授 (00113936)
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Keywords | マルチメディア / コンピューター・グラフィクス / 農村景観 / 景観シミュレーション / 景観保全 / 居住性 / 画像データ / CG技術 |
Research Abstract |
農業経済学を核とした人文社会科学の研究者と農学を中心とした関連の自然科学の研究者が、これまでの研究蓄積を活用して農村景観評価のためのパソコンによるマルチメディア型調査法を開発し、農村景観評価の調査を行なった。 本研究では、次のような2つの研究テーマを設定した。 (1) 都市計画における町並みシミュレーションの研究成果を取り入れて、農村景観をシミュレーションするプログラムを作成する。 (2) 農村景観のシミュレーション・ソフトを利用して、国民が農村に対して持つ価値を測定する新しい計量手法を開発する。 本年度具体的に行なった研究内容は以下の通りである。 1) コンピューター・グラフィクスで農村景観を表現することの意義について美学的な考察をおこなった。 2) 農村景観シミュレーション・プログラムを作成した。それをもとに農村景観評価についてのアンケート調査を行なった(石川県寺井町約1000戸)。 調査結果より地元住民が白山を背景とする農村景観に愛着をもちつつ、新たな農村景観を求めていることがわかった。 3) アーミッシュ農家の経営発展ゲームを作成した。このゲームにより高校生等がアーミッシュのおこなっている慣行的だが持続可能性のある農業経営方法を理解することができる。 4) パソコンを用いたマルチメディア型農村調査法を開発した。これを用いて農村景観評価についてのパソコン調査を行なった(東北大学、東北学院大学の学生約200人が対象)。 調査結果によると従来のアンケート調査と異なり、パソコン画面で農村景観を見ることにより過去の農村体験を思い起こし農村景観に対する評価が変化する可能性のあることがわかった。
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[Publications] 松田一寛: "農村景観と害虫" 農林統計調査. 48・5. 48-52 (1998)
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[Publications] 八巻邦次: "動物のいる農村景観" 農林統計調査. 48・10. 35-39 (1998)
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[Publications] 工藤純一: "ロシアにおける農村景観意識とフランスのCG開発" 農林統計調査. 48・11. 44-47 (1998)
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[Publications] 伊藤邦明: "欧州の農村景観" 農林統計調査. 48・12. 22-26 (1998)
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[Publications] M.K.DeLeon: "神戸とオハイオ、そして生協と田園景観の保存について" 農林統計調査. 49・1. 45-49 (1999)
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[Publications] R.Moore: "「ライフスケープ」と環境改善" 農林統計調査. 49・2. 42-46 (1999)
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[Publications] D.Posey et al.: "Human Values of Biodiversity" Cambridge University Press, (1998)