中国の環境汚染の地域的拡散防止のための環境政策と我が国の経済協力のあり方

1998 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08044027
• Research Institution: Nagoya University
• Principal Investigator: 荒山 裕行 名古屋大学, 経済学部, 助教授 (60191863)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 李 啓家 武漢大学, 環境法研究所, 助教授 ; 竹歳 一紀 桃山学院大学, 経済学部, 助教授 (00242800) ; 瀧 敦弘 広島大学, 経済学部, 助教授 (40216809) ; 吉野 文雄 拓殖大学, 海外事情研究所, 助教授 (90220706) ; 薛 進軍 大分大学, 経済学部, 教授 (40262399)
• Keywords: 中国の環境問題 / 郷鎮工業 / 市場経済化 / 郷鎮工業汚染源調査 / 環境行政 / アンケート調査 / 環境協力 / 環境法制

Research Abstract

平成10年度は、予定研究年度の最終年に当たることから、各研究者がそれぞれの研究を取りまとめる作業を進めた。研究組織全体としては、訪日調査および訪中調査を実施し、3年間の研究成果の発表およびその検討を実施した。
各研究者の研究とりまとめ作業のうち主なものは以下の通りである。1)荒山裕行および竹歳一紀:平成9年度に実施した『郷鎮工業の環境問題とその対策』に関するアンケート調査(河北省、天津市、張家港市、昆明市、西双版納自治州、青島市、威海市、新泰市)の集計、および、郷鎮工業の環境汚染の特徴と有効な環境政策に関する分析。2)薛進軍:国家環境保護局・農業部・財政部・国家統計局が共同実施(1996年)した『全国郷鎮工業汚染源調査資料』に基づく集計、および、郷鎮工業の環境汚染の現状、その産業別の構造、地域分布などについての分析。3)李啓家:中国における環境立法の現状と展開の方向性についての整理。4)李〓順:21世紀に向けての中国の環境政策についての総括。
訪日調査(H11.124-1.29)では、名古屋大学において研究成果検討会(テーマ:『中国における市場経済化の進展と環境問題』)を開催し、郷鎮工業の環境問題の現状と環境対策の効果に関する分析結果を公表した。併せて、中国国家環境保護総局政策法規司長彭近新氏による特別講演を実施した。さらに、中小企業の廃水処理施設および関西地区の環境関連機関の視察を行った。訪中調査(H11.2.23-2.28)では、国家環境保護総局が主催する検討会において本研究の総括を行い、政策的提言および継続して行われるべき将来の研究課題について国家環境保護総局関係者および中国側研究者との協議を実施した。

Research Products

• [Publications] 荒山 裕行: "中国における郷鎮工業の発展と環境問題" 経済科学. 46巻3号. 15-28 (1998)
• [Publications] 荒山 裕行: "社会主義経済の進展と郷鎮工業の環境問題" 国際開発研究フォーラム. 12号(印刷中). (1999)
• [Publications] 厳 善平: "東アジアにおける環境経済・政策研究の国際的展開-パネル展開-" アジアの環境問題(環境経済・政策学会月報). 3号. 59-82 (1998)
• [Publications] 厳 善平: "対話・市場経済は地球にやさしいシステムか-中国から見た環境問題" 公研. 35巻10号. 24-39 (1999)
• [Publications] 厳 善平: "「現代中国」" 柏書房, 269 (1998)
• [Publications] Yuko,Arayama: "China against Herself: Innovation or Imitation in Global Business" Quorum Books, 152 (1999)