1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08044080
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池内 了 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90025461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KRON Richard シカゴ大学, 理学部, 教授
TARNER Edwin プリンストン大学, 天体物理学部, 教授
GUNN James E プリンストン大学, 天体物理学部, 教授
市川 隆 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80212992)
須藤 靖 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (20206569)
土居 守 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (00242090)
関口 真木 国立天文台, 助手 (40216528)
福来 正孝 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40100820)
岡村 定矩 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (20114423)
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Keywords | デジタル・スカイ・サーベイ / 重力レンズ / クェーサーの吸収線 / 宇宙の大規模構造 / CCDカメラ / 銀河の光度関数 / モニター望遠鏡 / 銀河間物質 |
Research Abstract |
日米共同研究として推進しているデジタル・スカイ・サーベイ(DSS)による広領域銀河探査の研究は、現在、主鏡・副鏡・CCDカメラの組み合わせテストを行っており、1997年秋からテスト観測に入る予定で最も困難な時期を迎えている。この時期に、日本側から本課題の国際学術研究事業によって派遣された研究者は、CCDカメラの最終組立、その低温下でのテスト、天文台への搬入と据え付けを行い、またモニター望遠鏡のテスト観測、その制御系の整備などに従事し、最終組立段階で重要な責任を果たしてきた。また、得られた天体像から星・銀河・クエーサーを区別するプログラムの開発や、CCDデータから銀河やクエーサーの光度を推定するソフトウェアの開発を行い、実際の観測データが得られた際に、即時的かつ精度良く科学データへ変換することが可能になった。これらは、まだ論文として具体的な研究実績とはなっていないが、新たな観測装置の開発とその解析ソフトの開発は、新しいプロジェクトにとっては不可欠なのもであり、またこれ抜きにして次の科学研究のステップに入ることができない。その意味では、本研究に参加している研究者にとっても困難な時期であるのは確かであるが、本課題の国際学術研究の援助で研究施設の具体的な立ち上げに寄与することができたことは、日本側の実績としてアメリカ側からも高く評価されており、また研究者本人にとっても今後の観測への参加やデータ解析の場において生かすことができる貴重な経験となったと言える。特に、CCDカメラの製作・テスト・最終組立は、日本側の研究者の協力がなければ完成させることができなかったのは事実である。これらの経験や実績を生かして、テスト観測や本観測において重要な役割を果たすと考えられるし、論文の形での成果も期待できる。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] 伝田紀代美: "Intergalactic Absorption Due to Extended Gaseous clouds at High Redshifts" Publications of Astronomical Society of Japan. 48・5. 639-655 (1996)
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[Publications] 大越克也: "Evolution of Intergalactic Medium and the Diffuse UV Background Radiation" Publications of Astronomical Society of Japan. 48・3. 441-465 (1996)
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[Publications] 福本淳司: "Thermal and Chemical Evolution of X-ray Clusters of Galaxies" Publications of Astronomical Society of Japan. 48・1. 1-17 (1996)
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[Publications] 福来正孝: "The Sloan Digital Sky Survery Photometric System" Astronomical Journal. 111・6. 1748-1756 (1996)
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[Publications] 安田直樹: "Corsequence of Ho=69±8 kmS^<-1>Mpcc^<-1> from the Cepheid Variables in Leo I Group" The Astrophysical Journal. 469・2. L73-L76 (1996)
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[Publications] 安田直樹: "Study of the Virgo Cluster Using the B-Band Tully-Fisher Relation" The Astrophysical Journal Suppement. 108・2. 417-448 (1996)
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[Publications] 須藤 靖: "The X-ray Halo of the Local Group and its Implication for the Microwave and Soft-Xray Background" The Astrophysical Journal. 461・2. L33-L36 (1996)
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[Publications] 松原隆彦: "Cosmological Redshift Distortion of Covrelation Functions as a Probe of the Density Parameter and the Cosmological Constant" The Astrophysical Journal. 470・1. L1-L5 (1996)
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[Publications] 祖父江義明: "Distance Measurement of Galaxies to Redshift of Zn0.1 Using the CO-line Width-Luminosity Relation" Publications of Astronomical Society of Japan. 48・4. 657-670 (1996)
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[Publications] 坂下志朗: "宇宙流体力学" 培風館, 192 (1996)