1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08044308
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
剣持 直哉 琉球大学, 医学部, 助手 (00133124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BAIN Paul A. マサチューセッツ工科大学, ホワイトヘッド研究所, 研究員
PAGE David C マサチューセッツ工科大学, ホワイトヘッド研究所, 準教授
田中 龍夫 琉球大学, 医学部, 教授 (70018688)
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Keywords | リボソーム蛋白 / 遺伝子マッピング / ヒト染色体 / 遺伝性疾患 / ゲノム / DNA / STS |
Research Abstract |
我々はリボソーム蛋白(rp)遺伝子の変異が、種々のヒト遺伝性疾患を引き起こす可能性があると考え、これを明らかにするために、80種類あるヒトrp遺伝子群の高精度な染色体マッピングをこれまで行ってきた。高等動物のrp遺伝子に関する研究は多数の偽遺伝子が存在するため、あまり進んでいなかったが、本研究で新たに開発した"intron trapping"法を用いて、偽遺伝子の影響を排除することにより、 1.ヒトrp遺伝子に特異的な75個のSTSを得た。 これらSTSと全ゲノムRadiation Hybridパネル(GeneBridge4)およびCEPHのYACライブラリーを用い、75個のyp遺伝子をヒト染色体へ高精度にマップした。 3.ヒトrp遺伝子はゲノム全体に散在していることが確認され、大腸菌等に見られるオペロンによる協調的な発現機構とは別の調節機構の存在が示唆された。 4.例外的に19番染色体へ数多くの(12個)rp遺伝子がマップされたため、これら遺伝子のコスミドクローンを用いてより詳細なマップを作製し、遺伝子クラスターの有無を検討した。 5.遺伝性疾患の責任領域に関する情報をインターネットで収集し、rp遺伝子マップと比較することにより、rp遺伝子RPS6とRPS9がそれぞれ、家族性メラノーマ(9p21)、網膜色素変性症(19q13.4)の責任領域に、またRPL6とRPP0がNoonan症候群の責任領域(12q,D12S84-D12S366)にあることを見出した.RPL6とRPP0については、遺伝子の構造解析を行い、得られた塩基配列をもとにして、患者家系での変異を現在検討している。
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