1997 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯乾燥地域の土地利用及び農業生産システムの開発研究
Project/Area Number |
08045055
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
内田 仙二 岡山大学, 農学部, 教授 (80032986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LANA I.K. ウダヤナ大学, 畜産学部, 教授
NITIS I.M. ウダヤナ大学, 畜産学部, 教授
久保田 尚浩 岡山大学, 農学部, 教授 (70033272)
三野 徹 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10026453)
千葉 喬三 岡山大学, 農学部, 教授 (10036741)
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Keywords | 土地利用 / 生産システム / 飼料木 / Gliricidia / 食用作物 / 自然草 / 土壌成分 / 熱帯乾燥地域 |
Research Abstract |
熱帯乾燥地域における土地利用方式並びに農業生産システムの差が土地利用効率及び土壌の生産性に及ぼす影響について検討するために、インドネシア・バリ島南部に位置するBukit村に試験地を設け、3年間の研究を継続中である。現地農家から借り上げた試験圃場(26アール)を4処理・4反復の16区画に分かち、マメ科飼料木(Gliricidiasepium)未導入の作物(ダイズ、トウモロコシ、キャッサバ)栽培区(CT区:慣行作物区)、同じく飼料木を導入した作物栽培区(CG区:飼料木導入作物栽培区)、飼料木未導入の自然草地区(PT区:慣行自然草地区)並びに飼料木を導入した自然草地区(PG区:飼料木導入自然草地区)の4処理区×4反復区により栽培試験を実施したている。試験は開始(1996年12月)後満1年半を経過したところであるが、試験地の東インドネシア一帯は、このところ厳しい旱魃に見舞われており、小雨と雨季の遅れなどの影響により本栽培試験も大幅に限定されざるを得なかった。なお、1年間経過時点(1997年11月)までに得られた試験研究結果は次のように要約できる。(1)土壌成分について調査した結果、処理区の土壌は自然条件で放置された土地の土壌に比べ有機炭素、全窒素、有効態のリン並びにカリウムで高い値を示した。(2)作物栽培、自然草生産並びに飼料木の栽植処理は土壌有機物、土壌全窒素並びに有効態カリウムを増加させたが、粘土成分を減少させた。(3)本実験の場合、飼料木の導入は食用作物や自然草の収量を減少させる結果なったが、これは試験地の規模が小面積であったためと推察される。(4)1年目の結果から、これらの処理が土地の生産性向上と土壌改良を通して土地利用性の改善に役立つことが実証されが、農業生産システムの改善に有効かどうかは明確にされなかた。それらのことは、飼料木が成長した後(栽培2〜3年目)の検討により明らかにされる。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] I.M.Nitis et al.: "Land utilization and farming system in tropical dryland area" Udayana University,Faculty of Animal.Husbandry,Department of Nutrition and Tropical Forage Science, 41 (1997)