1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08245103
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
桑嶋 功 東京工業大学, 理学部, 教授 (50016086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平間 正博 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30165203)
高橋 孝志 東京工業大学, 工学部, 教授 (80110724)
鈴木 啓介 東京工業大学, 理学部, 教授 (90162940)
小林 進 東京理科大学, 薬学部, 教授 (70101102)
北原 武 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40087573)
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Keywords | タキソ-ル / ラジシコール / オーストラリフンジン / ラビドマイシン / ネオカルジノスタチン / 不斉合成 |
Research Abstract |
高度に歪んだ骨格を含み、制癌剤として興味の持たれるタキソ-ルを始めとして、以下の高次構造天然有機化合物の合成研究を行った。タキソ-ル合成の前段階として、その同族体であるタクスシンの不斉全合成を行った。また、タキソ-ルで最も問題となっていた19位メチル基の導入法を解決し、官能基の立体選択的導入及びD環構築等を経てタキソ-ルの不斉全合成達成した(桑嶋)。一方、この不斉合成を目指して、分子内アルキル化反応によるタキソ-ルB環の新規構築法も開発された(高橋)。細胞周期阻害剤マクロリドであるラジシコールの全合成に関しては、必要な芳香環部及び不斉炭素鎖部分の合成法を確立し、両者の連結及び環化を行い、14員環マクロリド骨格を含む合成前駆体の構築に成功した。さらに、必要な官能基変換を経て、標的物質への変換を検討している(北原)。抗真菌性物質オーストラリフンジンの合成を目指した研究を行い、γ-ヒドロキシメチル-γ-ブチロラクトンから出発して、分子内Diels-Alder反応等を経て母格であるtrans-デカリン骨格の立体選択的構築に成功した。現在、測鎖部の適切な導入等を検討し、この全合成達成を目指している(小林)。すでに開発したフェノールの酸素からオルト位への糖鎖の転位反応を基盤として、アリールCグリコシド系抗腫瘍性物質ラビドマイシンの合成研究を行い、糖供与体の合成、C-グリコシル化反応による芳香族骨格の構築を経て環化前駆体を合成した(鈴木)。クロモプロテイン系抗腫瘍性抗生物質のクロモフォアの合成研究を行い、C1027及びネオカルジノスタチンの9員環エンジイン骨格の簡便な構築法を開発した(平間)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] I.Kuwajima: "A New Approach for Ingenol Synthesis" J.Org.Chem.119・NO,13. 3032-3033 (1997)
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[Publications] T.Kitahara: "Total Synthesis of Phenazinomycin and its Enantimer via High Pressue Reactior" Tetrahedron Lett.38・NO,28. 4993-4997 (1997)
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[Publications] S.Kobayashi: "Synthesis of 2-O-(3-O-Carbamoyl-a-D-mannopyranosyl)-L-glucopyranose : Suger Moiety of Antitumor Antibiotic Bleomycin" Tetrahedron. 53. 10993-11006 (1997)
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[Publications] K.Suzuki: "C-Glycosyl Juglone in Angucycline Synthesis : Total Synthesis of Galtamycinone Common Aglycon of C-Glycosyl Naphthacenequinone-Type Angucyclines" Tetrahedron. 53. 16533-16544 (1997)
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[Publications] T.Takahashi: "Synthesis of Taxoid Ring Systems:AC→ABC Approach by Way of Intramolecular Alkylation" Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.36. 1319-1321 (1997)
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[Publications] M.Hirama: "Synthetic Study of Kedarcidin Chromophore:Advanced Models and Their Chemical Behavior" Synlett. NO,3. 250-252 (1997)