1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08248101
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鏡味 洋史 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70016476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 有 秋田県立農業短期大学, 木材高度加工研究所, 教授 (90027235)
宮野 道雄 大阪市立大学, 生活科学部, 教授 (00183640)
岡田 成幸 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50125291)
熊谷 良雄 筑波大学, 社会工学系, 教授 (00143181)
中林 一樹 東京都立大学, 都市研究所, 教授 (80094275)
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Keywords | 都市直下の地震 / 発災対応 / 情報管理 / 被災情報 / 人的被害 / 地震火災 |
Research Abstract |
本研究では災害事象について発災を出発点とし、緊急対応、復旧対応、復興、そして次の災害に対する準備に至る時系列の中で、対象としては個人・世帯を出発点とし、地域社会、地域行政体、国、国際に至る空間軸でできる限り広く考えた。災害事象の中で情報の問題を情報の受信者である被災者・被災地の側からのアプローチと情報発信側となる行政体など各組織・セクターからのアプローチで展開し、情報管理のあるべき姿、ガイドライン構築を目指した。 各分担課題は、全体の枠組みを整理するもの、情報システムの視点を被災者側におく課題、視点を対応組織の側におく課題の3種類に区分して、4年間に亘る研究の総括を行った。被災者側の視点からは、被災者の住環境からの情報ニーズの把握、災害弱者を対象とした情報伝達・収集システムの提案、郵便配達システムを活用した情報システムの提案、地域の震災抑制情報の有効性、住民主体の復興まちづくりにおける情報ニーズの把握がなされた。対応組織の側からは、地方行政体による被災情報の収集状況に関する時系列モデル化、地震火災については消防活動訓練システムの構築、災害医療情報については阪神・淡路大震災の事例を分析したシステム化の方向、ライフライン停止に伴う生活支障を計量化の提案、都市復興期における情報の役割、が明らかにされている。各課題では、既往の地震災害に基づく情報ニーズの整理、それに基づく情報管理のあるべき姿の提示、プロトタイプシステムの提案へ統一した形で進めた。課題によっては、問題の大きさ、複雑さなどにより到達度の差は大きいが、大きな方向を示すことができたと考えている。 本計画研究は単年度の申請であるが継続して4年間研究を行った。本年は最終年度に当たるので報告書の刊行を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 鏡味洋史: "発災対応型都市情報管理システム(4)"都市直下地震災害シンポジウム論文集. 4. 51-58 (1999)
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[Publications] 渡辺千明、岡田成幸: "全国自治体による激震被災地への最適後方支援展開のための決定モデルの構築(2) 1995年兵庫県南部地震の支援の全体像"都市直下地震災害シンポジウム論文集. 4. 549-552 (1999)
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[Publications] 熊谷良雄: "消防活動情報管理システムの開発とその活用方策"第4回都市直下地震災害シンポジウム論文集. 347-350 (1999)
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[Publications] 中林一樹: "都市の地震災害に対する事前復興計画の考察-東京都の震災復興戦略と事前準備の考え方を事例に-"総合都市研究. 68. 141-164 (1999)
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[Publications] 北本裕之、宮野道雄: "阪神、淡路大震災の応急仮設住宅における避難生活の諸問題"日本生理人類学会誌. 4-1. 7-12 (1999)
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[Publications] 鈴木有: "多雪地帯の震災対策"建築防災. 7-14 (1999)