1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08305022
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小谷 俊介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30133101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市之瀬 敏勝 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (10151474)
壁谷澤 寿海 東京大学, 地震研究所, 教授 (00134479)
芳村 学 東京都立大学, 工学部, 教授 (20210768)
久保 哲夫 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (20161664)
塩原 等 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50272365)
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Keywords | 鉄筋コンクリート / 耐震設計 / 性能評価 / 地震応答 / 不整形構造物 / 弾塑性解析 / 復元力特性 / 柱はり接合部 |
Research Abstract |
・任意方向地震動を受ける1層偏心建物のねじれ応答解析を行った。最も振られる柱の変形が最大となるのは地震動方向が建物構面方向以外のときであることを見出し、ねじれ応答における地震動方向考慮の重要性を示した。また、ピロティ構造の1層変形を制御する方法について検討した。1層強度(Cb)と2層以上の強度に対する1層強度の比(P指標)をパラメータとした地震応答解析より、1層変形を許容設定値以下に収めるために必要なCbとP指標の関係を定めた。(芳村) ・最大応答変形,瞬間エネルギー入力,総エネルギー入力,地震動継続時間の関係を一般的に明らかにし,これにもとづいて地震動の基本性質(フーリエ振幅,位相差分スペクトル)に塑性応答が理論的に関連づけられることを示した.(壁谷澤) ・建築物の耐震性能を簡潔に検証できる方法としてCapacity Spectrum Methodがある。偏心を有する構造物に対してもその適用範囲を拡張する方法を示した。(勅使川原) ・平面十字型部分架構試験体6体を用いた静加力実験によって接合部の破壊機構を詳細に検討した。接合部中央のコンクリートの圧壊によって接合部のせん断破壊が進行した。ただし接合部せん断力は圧壊した中央部を迂回して伝達できたため、せん断力は低下しなかった。(北山) ・耐力偏心を有する鉄筋コンクリート造架構を対象に,その地震時挙動の定量化を目的として1軸偏心1質点系の弾塑性ねじれ応答解析を行い,耐力偏心による'ねじれ易さ'を表現しうる指標の提案,ならびにその有効性の検討を行った.(中埜) ・軸方向変形拘束を受ける鉄筋コンクリート梁の部材実験を行い、復元力特性について検討した。梁部材の軸伸び変形を推定するマクロモデルを提案し、また、軸伸び変形および曲げと軸力の相関を考慮した解析モデルにより復元力特性の解析を行った。(前田)
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[Publications] 久保哲夫: "免震構造・上部構造部分でのエネルギー消費配分を設定する耐震設計法に関する考察" 第10回日本地震工学シンポジウム論文集. 3. 2917-2922 (1998)
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[Publications] 山中憲行: "任意方向地震動を受ける1層壁付きラーメン構造のねじれ応答" 第10回日本地震工学シンポジウム論文集. 2. 2601-2606 (1998)
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[Publications] 中村友紀子: "瞬間エネルギーを用いた等価線形化法による弾塑性応答変形の推定" 第10回日本地震工学シンポジウム論文集. 2. 2573-2578 (1998)