1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08308001
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
本間 清一 お茶の水女子大学, 生活教学部, 教授 (50017240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋詰 直孝 東邦大学, 医学部・附属病院・大橋病院, 教授 (60057619)
村田 容常 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助教授 (60210051)
大塚 恵 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助教授 (20175243)
久保田 紀久枝 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助教授 (90008730)
島田 淳子 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (60017233)
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Keywords | アルコール / 健康 / 定量 / 調理 / アルコール飲料 / 不定愁訴 / うつ病 / 加工食品 |
Research Abstract |
(1)保存食品をはじめアルコール添加・含有食品約100検体のアルコール含有量を昨年に引続き測定した。測定した食品は味噌(2.1〜3.7%)、漬物(0.2〜7.6%)、ソース類(1.1〜1.5%)、惣菜類(0.03〜0.7%)、水産練り製品(0.16〜0.39%)、缶詰(0.03〜0.25%)、レトルト食品(0.02〜0.60%)、麺類(0.004〜0.94%)、アイスクリーム・ヨーグルト・ゼリー(0.08〜2.0%)、和菓子(0.03〜0.51%)、洋菓子・ケーキ類(0.09〜1.1%)などである。醸造食品で比較的多いが、それ以外は食品の個別性により含量は大きく異なった。(2)生冷麺、赤魚粕漬の加熱調理によるアルコール含量は加熱時間とともに下がるが、赤魚は加熱中の表面積を大きくすることが減少を促進した。(3)アルコール摂取のアンケート調査を行い、健康への影響を検討した。アルコール換算で108g/日を適量摂取の上限とし有効調査票570人を解析した。アルコール飲料摂取量が低いほど、加工食品中のアルコールを感じる傾向があった。飲酒により塩味と脂っこいものを選択する傾向を認めた。適量範囲でのアルコール摂取は体重の変化、不定愁訴、うつ病、老化の健康状態の変化とは関係がなかった。 (4)アルコールがいき値以上存在すると味の強さに影響を及ぼすことが蔗糖と乳糖への添加実験から示され,四原味以外の味を感じさせる場合があった。調理手法と調味料の出現回数との関係をしらべ、酒とみりんの使用回数は塩の1/7〜1/5であるがほとんどの調理手法に用いられていた。(5)近赤外分光法で食品中のアルコール含量を定量する方法としてガス分析用セルにアルコール水溶液を入れ、35℃で1392nmの吸収を測定することを示した。(6)ストレスに引き起こされるラットのアスコルビン酸、肝臓のアルコール脱水素酵素活性と肝臓の脂質過酸化物代謝の変化にアルコールの関与をしらべた。副腎と肝臓中のアスコルビン酸含量はアルコールの多量摂取により低下し、薬物として認識されることが示された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 本間清一,村田容常: "食品に少量含まれるアルコールの定量" 日本家政学会第50会大会 口頭発表要旨. 平成10年. 127
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[Publications] 本間清一,村田容常: "食品のアルコール含量測定" 日本家政学会誌. 平成11年(発表予定).
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[Publications] 本間清一,村田容常,橋詰直孝: "健康人の少量アルコール摂取の評価" 日本家政学会誌. 平成11年(発表予定).