1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08401010
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
牧 昌見 国立教育研究所, 次長 (70000057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖 清豪 国立教育研究所, 教育経営研究部, 研究員 (70267433)
坂野 慎二 国立教育研究所, 教育経営研究部, 主任研究官 (30235163)
木岡 一明 国立教育研究所, 教育経営研究部, 室長 (10186182)
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Keywords | 学校評価 / 外部セクター / アカウンタビリティー / 自己評価 / 授業評価 / 地域教育経営 |
Research Abstract |
本年度は、日本の実態把握とともに、諸外国とりわけオーストラリア、ニュージーランド、イギリス、そしてドイツの動向についての資料収集や基礎的な分析・検討を行ってきた。日本については、特に教育センターが基準開発に取り組んだ秋田県、知事発案のもとで教育委員会が授業評価を推進している高知県、従来から市立教育研究所が中心となって地域全体として取り組んでいる大津市を事例的に調査し、資料収集と整理に努めてきた。そうした整理と考察に基づいて初年度(平成8年度)に検討を重ねておいた理論的・歴史的整理の見直しを行い、ひとまず中間報告書(平成10年3月刊)をまとめた。 いまだ研究過程であるため、明示的に研究成果としての結論を示すべき段階ではない。ただ本年度に取りあげた諸外国の多くが、これまでの日本の学校評価研究においてほとんど注目されていなかったことにも示されるように、従来の学校評価研究とは異なる視点と問題設定によって、本研究が取り組まれている。これまでの学校評価研究が「学校の自己評価」を基本原則として、その自己評価に資する基準や方法の開発・提示に意を注いできたのに対して、本年度の研究では「外部セクター方式」に着目しているのである。それは、本研究で把握してきた日本の学校評価実態と深く関わる。今日では、「学校評価的な実践」は多くの学校においてなされている。しかし、部分的であったり、形式的であったりなどの問題を抱えているのである。つまり、「学校の自己評価」としての普及・定着は一定程度みいだすことができるものの、そこで閉塞している状況が一般的なのである。この閉塞状況を突破する上で、外部セクター方式は有効であると考えられる。そこで、日本における外部セクター方式事例の発掘と整理を進めつつ、先進的な諸外国の動向をもとに、日本への導入可能性について検討を重ねているのが、本研究の現在の状況である。
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[Publications] 牧 昌見: "学校経営改善は学級づくりから" 月刊教育ジャーナル. 35-1. 6〜10 (1996)
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[Publications] 牧 昌見: "学校改善のための評価-課題と展望" 学校経営. 41-3. 60〜67 (1996)
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[Publications] 牧 昌見: "学校評価-その基本発想と生かし方" 総合教育技術. 51-15. 52〜55 (1996)
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[Publications] 牧 昌見: "学校経営-これまでとこれから" 日本教育. 242. 22〜25 (1996)
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[Publications] 牧 昌見: "今こそ学校改善の視点を" 内外教育. 4865. 1〜1 (1997)
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[Publications] 牧 昌見: "学校改善と教師教育" 生きる力を育てる教育を求めて. 31〜37 (1997)
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[Publications] 牧 昌見: "今求められる学校評価と教頭の役割" 学校運営. 436. 6〜11 (1997)
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[Publications] 牧 昌見: "学校評価に関する実証的研究 中間報告書" 国立教育研究所, 107 (1998)
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[Publications] 牧 昌見, 他: "学校経営の総点検" ぎょうせい, 311 (1996)
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[Publications] 牧 昌美, 他: "現代中学校経営事典" ぎょうせい, 805 (1996)
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[Publications] 牧 昌美, 他: "現代小学校経営事典" ぎょうせい, 789 (1996)