1999 Fiscal Year Annual Research Report
健康障害に及ぼす心理・社会的因子の解明と健康の維持増進法の開発
Project/Area Number |
08407014
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Research Institution | National Institute of Neuroscience, National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
石川 俊男 国立精神・神経センター, 精神保健研究所・心身医学研究部, 部長 (90136375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富岡 光直 国立精神・神経センター, 精神保健研究所・心身医学研究部, 流動研究員
川村 則行 国立精神・神経センター, 精神保健研究所・心身医学研究部, 室長 (60211869)
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Keywords | 就労者 / 攻撃性 / 免疫 / 社会的支援 / RCT / 健康 / 前方視的研究 |
Research Abstract |
Subjectsは、すべて企業にて働く就労者の男女であった。インフォームドコンセントを取得して研究に参加頂いた企業は、Jダイナー(400名)、ソニー(150名)、松坂屋(400名)、豊田工機(3,000名)であった。 これらの企業にて、POMS(気分)、SCI(ストレス対処法)、DH(日常の苛立ちごと)、過剰適応、CES-D、SDS(うつ)、NIOSH(職場ストレス:ライフイベント、裁量権、要求度、社会的支援、その他)、EPQ-R(神経症などの性格傾向)、自尊感情、自己効力感、生活習慣(喫煙、飲酒、睡眠、運動)などの質問紙を行った。 そのとき、フローサイトメトリーによるリンパ球サブセット(T細胞、B細胞、NK細胞)数、T細胞からのIFN-γ,IL-4産生量、NK活性の測定を行った。 質問紙および免疫の測定は、一部の集団において、2時点(1997-1999年)に行い、前方視的に研究をおこなった。 これらの研究のうち横断的研究の結果から、細胞性免疫の増強に関与する要因として、裁量権要求度の増加、社会的支援の増加、非喫煙などが関与し、なかでも、社会的支援の増大がとりわけ重要であるとの結論が得られた。また、細胞性免疫の低下には、攻撃性の増大および攻撃性の抑圧、喫煙、低い自尊感情などが関与することが明らかとなった。縦断的研究については、現時点でいまだ解析中である。 これらの一連の研究のなかで、独自に開発した質問紙の信頼性妥当性研究、リラクゼーションの介入によるストレス症状の緩和に関するRCT(無作為化介入研究)なども同時に実施し、それぞれ論文を準備中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Fukunishi I.., Kawamura N., Ishikawa T., Ago Y., Sei H., Morita Y., Rahe RH.: "Mother's low care in the development of alexithymia : A preliminary study in Japanese college students"Psychological Reports. 80. 143-146 (1997)
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[Publications] Fukunishi I., Kawamura N., Ishikawa T., Ago Y., Yamasaki Y., Fukui T.: "Sleep characteristics in Japanese working men with alexithymia"Perceptual and motor skills. 84. 859-865 (1997)