1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08451103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
安藤 厚 北海道大学, 文学部, 教授 (20012510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 豊房 千葉大学, 文学部, 教授 (40009692)
望月 哲男 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (90166330)
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Keywords | ドストエフスキー / ドストエフスキー生誕175年記念国際シンポジウム / 『白痴』 / lemmatized conceordance |
Research Abstract |
(1)国際シンポジウムでの発表 木下は平成8年4月より9月までモスクワ、ペテルブルグに滞在し、6月にはペテルブルグ、スターラヤ・ルッサで開催されたドストエフスキー生誕175年記念国際シンポジウムで研究発表を行った。 (2)ドストエフスキー関係文献の収集 最近刊行されたドストエフスキー関連の図書・雑誌を購入し、内外の研究動向の追跡に努めた。 (3)『白痴』テキストデータの点検・整備 当初の計画を変更し、『白痴』のlemmatized concordanceの作成を第1の課題とし、データの点検・整備と、ロシア語文法解析プログラムで処理づるための準備作業、アクセント資料・音声資料の分析を進めた。 (4)研究会の開催 平成8年12月21日〜22日、北海道大学文学部において研究会を催し、安藤厚「『白痴』コンコーダンスについて」、木下豊房「ペテルブルグ、スターラヤ・ルッサのドストエフスキー学会について」、高橋誠一郎(東海大)「『白痴』におけるムイシュキンとロゴ-ジンの形象をめぐって」、国松夏紀(桃山学院大)「『悪霊』に入らなかった1章「チ-ホンのもとで」の典拠について」、萩原俊治(大阪府立大)「ドストエフスキーの読者について」、中村健之介(東大)「ドストエフスキーにおける依存型人間」、小田島太郎(明治学院大)「ドストエ-フスキー文学におけるイメージと想念の多重性」、金沢美知子(東大)「アンドレーエフとドストエフスキー」、望月哲男「パラドクスとポリフォニ-」、鈴木淳一(札幌大)「最近の研究から」の報告を聞き、今後の研究方針について討論を行った。
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[Publications] 安藤厚: "『白痴』における女性名詞単数造格語尾《-ию/-ью》の使い分けについて" スラヴ学論叢. 1. 102-115 (1996)
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[Publications] АНДО, Ацуси: "Лексические и стидистические особенности 《Престулления и наказания》" Достоевский и мировая культура. 8. 140-145 (1997)
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[Publications] МОТИДЗУКИ, Тэцуо: "Тема казуистики в романе 《Братья Карамазовы》" Достоевский и мировая культура. 8. 127-133 (1997)
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[Publications] КИНОСИТА, Тоёфуса: "Позтика раннего Достоевкого и 《закон симпатии》 ВалерианАМайкова" Достоевский. Материалы и исследования. 12. 260-264 (1996)
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[Publications] КИНОСИТА, Тоёфуса: "Илея воскресения в романе 《Карамазовы》 и японсКий позт Хагивара Сакутаро" Достоевский и мировая культура. 8. 111-117 (1997)