1997 Fiscal Year Annual Research Report
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08451103
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
安藤 厚 北海道大学, 文学部, 教授 (20012510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 豊房 千葉大学, 文学部, 教授 (40009692)
望月 哲男 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (90166330)
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Keywords | ドストエフスキー / 国際ドストエフスキーシンポジウム(IDS) / 『白痴』 / lemmatized concordance / バフチン |
Research Abstract |
1.関係文献の収集 最近刊行されたドストエフスキー関連の図書・雑誌を購入し、内外の研究動向の追跡に努めた。 2.コンコーダンスの準備作業 『白痴』のlemmatized concordance作成のため、データの再点検、部分的なコンコーダンスの作成、データをロシア語文法解析プログラムで処理するための準備作業を進めた。また、[カラマ-ゾフの兄弟』のテキストデータの点検・整備を進めた。 3.研究成果の公表 平成9年度研究会の成果をまとめて、「スラヴ学論叢」第2号(1997)誌上に公表した。 4.研究会の開催 平成10年3月6日〜7日、東京大学東京大学大学院人文社会系研究科において研究会を催し、桜井厚二(早大DC)、野中春菜(早大DC)、上田洋子(早大MC)、山口仁(早大MC)、小林銀河(東大DC)、郡伸哉(中京大)、金沢美知子(東大)、高橋誠一郎(東海大)、小田島太郎(明治学院大)、木下豊房(千葉大)、番場俊(東大DC)、中村健之介(東大)、芦川進一(河合文化教育研究所)、池田和彦(東海大)、萩原俊治(大阪府立大)、安藤厚(北大)、井桁貞義(早大)、清水孝純(福岡大)、望月哲男(北大)の研究報告、及び鈴木淳一(札幌大)、国松夏紀(桃山学院大)、郡伸哉、清水孝純、杉里直人(早大)、萩原俊治、望月哲男による討論「バフチンとドストエフスキー」を聞き、討論を行った。
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[Publications] KORI,Shin-ya: "Smert'v syuzhetnom postroenii romana《Idiot》" Dostoevskii.Materialyi issledovaniya. 14. 130-138 (1997)
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[Publications] 安藤,厚: "『白痴』における「美」の用法" スラヴ学論叢. 2. 180-191 (1997)
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[Publications] 木下,豊房: "試論・ポリフォニ-小説の概念をめぐって" スラヴ学論叢. 2. 192-198 (1997)
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[Publications] 高橋,誠一郎: "『白痴』におけるムイシュキンとロゴ-ジンの形象をめぐって" スラヴ学論叢. 2. 199-208 (1997)
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[Publications] 国松,夏紀: "「チ-ホンのもとで」の典拠について" スラヴ学論叢. 2. 209-212 (1997)
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[Publications] 萩原,俊治: "ドストエフスキーの読者について" スラヴ学論叢. 2. 213-216 (1997)
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[Publications] 中村,健之介: "ドストエフスキーにおける依存型人間" スラヴ学論叢. 2. 217-218 (1997)
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[Publications] 小田島,太郎: "ドストエフスキー文学におけるイメージと想念の多重性" スラヴ学論叢. 2. 219-226 (1997)
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[Publications] 金沢,美佐子: "ドストエフスキーとアンドレーエフ・比較試論" スラヴ学論叢. 2. 227-236 (1997)
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[Publications] 望月,哲男: "パラドクスとポリフォニ-" スラヴ学論叢. 2. 237-241 (1997)
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[Publications] 鈴木,淳一: "もういちどドストエフスキー事始め" スラヴ学論叢. 2. 242-245 (1997)
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[Publications] 高橋,誠一郎: "西欧化の反省-『冬に記す夏の印象』" バルカン・小アジア研究. 21. 1-20 (1997)
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[Publications] 萩原,俊治: "スネギリョフ二等大尉、貴下ならどうなされますか?-ドストエフスキー父親論" むうざ. 17(未定). (1998)
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[Publications] 萩原,俊治: "三つの生命観-『カラマ-ゾフの兄弟』をめぐって" 英米言語文化研究. 46(未定). (1998)
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[Publications] NAKAMURA,Kennosuke: "Chuvstvo zhizni i smeri u Dostoevskogo" Izdatel'stvo《Dmitrii Bulanin》, 330 (1997)
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[Publications] 芦川,進一: "ドストエフスキイと福沢諭吉-隕ちた「苦艾」の星" 河合文化教育研究所, 249 (1997)
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[Publications] 高橋,誠一郎著: "『罪と罰』を読む" 刀水書房, 206 (1996)