1996 Fiscal Year Annual Research Report
経済成長と金融組織の発展-日本と中国、1868-1914年
Project/Area Number |
08453008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
つる見 誠良 法政大学, 経済学部, 教授 (10061227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横内 正雄 法政大学, 経営学部, 教授 (20166870)
西村 閑也 法政大学, 名誉教授
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Keywords | 経済成長 / 企業金融 / 日中金融比較 / 20世紀 / 近代的銀行 |
Research Abstract |
つる見は、東京興信所「明治32年版全国企業年鑑」に掲載されている全国主要企業の貸借対照表ならびに大口株主名簿,役員一覧をもとに,明治中期の主要産業企業の資金調達構造分析のための統計整理をおこなった。明治期の企業金融構造についてはこれまで京阪神の大企業についての分析がなされたに過ぎず,東日本などそれ以外の地域あるいは中小企業など,十分な資料整理ならびに分析がなされてこなかった。 西村は、ロンドン所在の香港上海銀行の内部資料,ならびにNorth China Heraldなどの資料を収集し,整理した。そのなかで中国系銀行ならびに伝統的な銭荘の営業についてのデータ,さらに香港上海銀行など外国銀行の活動に関するデータが得られた。これまで外国銀行,中国系銀行,銭荘がどのような関係にたつのか,ほとんど明らかになっていない。 横内は,日本の外務省が公刊した「通商彙纂」に掲載されている上海を中心とする金融統計データを整理した。本資料には,外国銀行の銭荘向けチョップローン,上海からの金銀流出入に関する月次あるいは日次のデータが掲載されている。これらの資料は,当時刊行された外国雑誌にもほとんど掲載されていない貴重なデータである。
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