1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08454231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
向山 光昭 東京理科大学, 理学部, 教授 (60016003)
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Keywords | 糖質 / 生物活性物質 / アグリコン / グリコンド / グリコシル化反応 / ジアステレオマ- / 立体選択的 / ヌクレオシド |
Research Abstract |
最近、糖質を含む生物活性物質が次々に単離、構造決定され、その顕著な生理活性が注目を集めている。これらの化合物の多くは糖とアグリコン部分が酸素原子を介して結合しているいわゆるグリコシドとして存在しており、その化学合成の手段としては糖とアグリコン部分を直接結合させるいわゆるグリコシル化反応が一般的であり、これを効率的に実現するための手法を開発することが鍵を握る大切な課題とされている。特に、糖の1位の不斉炭素に由来する二つのジアステレオマ-(1,2-トランス体と1,2-シス体)の選択的合成、すなわち、望みのジアステレオマ-を高立体選択的に作り分けることのできるグリコシル化反応の開発が強く望まれている。 本年度、申請者らは触媒量のルイス酸を用いる立体選択的グリコシル化反応の開発を目的として研究を行い、1位に特に脱離基を持たない遊離のフラノースあるいはピラノースと遊離のアルコールから一挙にグリコシル化を実現する反応を主題に取り上げ検討を行った。その結果、新規なトリチル塩をリイス酸触媒として用い、脱水剤としてドライエライトを共存させ遊離のフラノースあるいはピラノースと遊離のアルコールとの反応を試みたところ目的のグリコシル化が速やかに進行し、望みのフラノシドあるいはピラノシドを高収率かつ高立体選択的に得る手法を確立することができた。 1-アミノフラノシド類はヌクレオシドとして知られ、DNA、RNAの構成単位として重要な化合物であり、そのα体およびβ体の立体選択的合成は糖質化学における最重要課題の一つである。本年度の研究においてこの課題に取り組み、炭素3位上の酸素官能基としてチオカルバモイル基を有する2-デオキシフラノース誘導体と核酸塩基とのグルコシル化反応をルイス酸触媒の存在下で行うことにより、高い立体選択性をもってβ-リボヌクレオシドを与える優れた手法を見い出すことができた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] H.Uchiro: "Trityl Salt Catalyzed Stereoselective Glycosylation Alcohols with 1-Hydroxyribofuranose" Chem.Lett.79-80 (1996)
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[Publications] T.Mukaiyama: "Catalytic Stereoselective Synthesis of Pyrimidine 2-Deoxyribonucleosides" Chem.Lett.99-100 (1996)
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[Publications] H.Uchiro: "A Significant Effect of a Lithium Salt in the Stereocontrolled Synthesis of α-D-Ribofuranosides" Chem.Lett.271-272 (1996)
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[Publications] T.Mukaiyama: "A New Efficient Method for Stereoselective of 2-Deoxy-C-ribofuranosides" Chem.Lett.629-630 (1996)
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[Publications] T.Mukaiyama: "An Efficient Method for Catalytic Stereoselective Synthesis of α-L-Fucopyranosides" Chem.Lett.1123-1124 (1996)