1996 Fiscal Year Annual Research Report
巨大磁気抵抗効果を用いた電気機械変換薄膜素子の開発
Project/Area Number |
08455165
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
本多 茂男 広島大学, 工学部, 助教授 (00034405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
縄手 雅彦 島根大学, 地域共同研究センター, 助教授 (10198400)
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Keywords | FeCo / Cu / Co / NiFeCo / Cu / Co / MnPt膜 / 熱的安定性 / 巨大磁気抵抗効果 / ピン止め効果 / RKKY相互作用 / 三源同時スパッタ方式 |
Research Abstract |
申請備品のRF電源を購入することにより,現有のRFスパッタ装置を三源同時スパッタ方式に変換し,真空を破ることなく4層膜を作製することを可能にした.本年度は,この装置を用いることにより,ピン止め効果およびサンドイッチ膜の巨大磁気抵抗効果(GMR)の熱的安定性を明らかにした. i)ピン止め効果:反強磁性層としてネ-ル点が高く,耐食性に優れたMnPt膜に注目し,そのスパッタ膜の結晶構造とピン止め効果を評価した.Ptディスク上にMnチップを配置した複合ターゲットを用い,Mnチップ数を変えることにより組成制御を行った.ターゲットのMn面積比が42-46%のとき(111)面が膜面に平行に配向したfct結晶構造のものが形成できた.また,ガラス基板/Co/MnPt膜を作製し,Co層の磁気ヒステリシスのループシフトからピン止め効果を評価した. as-depo.状態でCo層厚が200Åのとき, MnPt層厚200Å以上で30Oeにループシシフトを得ることが出来た.熱処理を行うことにより更にループシフトが大きくなるものと期待している. ii)サンドイッチ膜GMRの熱的安定性:NiFeCo/Cu/Co, FeCo/Cu/Co膜の熱的安定性を明らかにした.NiFeCo/Cu/Co膜の場合,200℃以上の熱処理によりNiがCu層内に侵入し,抵抗率が増加した.また,Cu層内のNi原子のブリッジ効果によって磁性層間に強磁性相互作用が働き,その結果MR比が減少することが分かった.特に,300℃の熱処理によりMR比はほぼ0になった.一方,FeCo/Cu/Co膜では,Fe, CoがCuに対し非固溶であるため,熱処理により逆拡散が生じ,層界面の組成勾配は寧ろ急俊になり,250℃までの熱処理ではMR比は殆ど変化しなかった.350℃の熱処理では,RKKY相互作用が現われ,Cu層厚20,30Åのとき磁性層間に反強磁性結合が働き,MR比は増加することが分かった.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 本多茂男 他2名: "Giant magnetoresistance of perpendicular magnetic Co/Au multilayers," Journal of Applied Physics. 80・9. 5175-5182 (1996)
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[Publications] 縄手雅彦,本多茂男,他1名: "Pseudo-granular giant magnetoresistance in NiFe/Ag multilayers" Jouenal of Magnetism and Magnetic Materials. 156. 383-384 (1996)
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[Publications] 本多茂男 他2名: "Size effect on giant magnetoresistance of Co-Ag films" Journal of Magnetism and Magnetic Materials. (印刷中).
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[Publications] 本多茂男 他2名: "Tunneling giant magnetoresistance in Fe-SiO2 multilayered and alloyed films" Journal of Magnetism and Magnetic Materials. (印刷中).
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[Publications] 坂本勲,本多茂男,他2名: "CEMS stufy of Au/Fe multilayers in annealing process" Journal of Magnetism and Magnetic Materials. (印刷中).
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[Publications] 本多茂男 他2名: "Magnetic structure and perpendicular magnetic anisotropy of rare-earth (Nd, Pr, Gd)/Fe multilayers" Journal of Applied Physics. 79・1. 365-372 (1996)