1996 Fiscal Year Annual Research Report
トレリス手法に基づくハードディスクシステムの高密度化に関する研究
Project/Area Number |
08455180
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
田崎 三郎 愛媛大学, 工学部, 教授 (00036394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 芳郎 愛媛大学, 工学部, 助教授 (50029336)
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Keywords | 記録符号 / 超高密度記録符号 / トレリス符号 / 符号利得 / 誤り訂正機能 |
Research Abstract |
現在実用化されている記録符号や信号処理方法は、21世紀におけるハードディスクシステムのための高密度化技術としては不十分であることが明らかになって来ている。これに対応できる技術符号に関するブレークスルーと考えられているのが (1)多値化(3値ならびに4値が目標) (2)多次元化(2次元あるいは3次元が当面目標) (3)符号利得の改善(あるいは誤り訂正機能の向上) である。本研究では、この内の(3)に注目している。 (3)は従来記録符号に期待される役割が、記録信号系列特性と記録再生系特性との整合を図ることが主であったのに対して、記録再生系をはさんだ記録符号特性と再生側信号処理特性の記録再生系特性をも含めた統合化を狙いとしている。このことで符号利得を改善する手法の一つがトレリス符号化である。我々は、記録符号、パ-シャル・レスポンス(PR)等化方式、最尤(ML)検出方式としてのビタビ手法、それぞれがいずれも有限オートマトンモデルでもって表現できることに着目し、統合して方式を検討するためにこのアイディアをトレリス手法に導入した。 研究成果としては、購入したPRMLビットアナライザをDSPW(Digital Signal Proussing Worksystem)を用いたシミュレータと結合されることで、実験に要する負荷を分散されることを可能とした。また、各種PRML方式の特性比較のための回路構成も容易となった。トレリス符号としては、符号化効率ηが、それぞれ1/2、2/3及び3/4のPR2符号を開発し符号プラスPR2MLと比較して、η=1のNRZL正規化記録密度Kが現在のトップデータK=2.4ではすべてのPR2符号が、20GB/in^2の場合求められると予測されるK=3.0ではη=3/2のPR2符号のみが優れたビット誤り率特性を示すことを明らかにしている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 田崎、柳原、都築、山田: "記録符号と信号処理方式の整合に関する一考察" 電子情報通信学会技術研究報告. MR96-78. 21-28 (1996)
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[Publications] 田崎、小田、都築、山田: "K<d特性を有する二次元符号の構成" 電子情報通信学会技術研究報告. MR96-76. 9-14 (1996)
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[Publications] 田崎、平井、山田: "Performance Comparison of One Dimensional Code(PQ)and Two Dimesional Code with Rate 2/4" 電子情報通信学会技術研究報告. MR96-46. 67-74 (1996)
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[Publications] 田崎 三郎: "映像情報メディア記録システムに期待するもの" テレビジョン学会誌. 50,11. 1643-1648 (1996)
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[Publications] 田崎、柳原、都築、山田: "TCPR/Wolf-Ungerboeck方式の一考察" 電気関係学会四国支部連合大会. 13-1. 193- (1996)
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[Publications] S.Tazaki: "A Study of Recording Codes for High Density Optical Dioks" ISOM/ODS 96 JJAP(日本応用物理学会). 304-306 (1996)
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[Publications] 西沢 台次、田崎 三郎: "ディジタル放送" オーム社, 239 (1996)