1997 Fiscal Year Annual Research Report
情報エンジン理論による高速多メディア情報ネットワーク構成手法の研究
Project/Area Number |
08455182
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
渡部 和 創価大学, 工学部, 教授 (00240515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勅使河原 可海 創価大学, 工学部, 教授 (70277870)
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Keywords | 分散処理ネットワーク / グラフ理論 / 自立分散管理 / ネットワークフロー理論 / ネットワークマネジメント / サービス品質(QOS) / マルチメディア電子会議システム / グループウェア |
Research Abstract |
◎情報ネットワーク基礎理論の研究(研究担当 渡部 和) 情報エンジン理論の基礎概念である情報ポテンシャルを理論操作のアンサンブル平均の極限値として定義して理論の改良を行った。 ◎分散処理ネットワークによる情報ネットワーク解析手法の研究(研究担当 渡部 和) 多数のコンピュータの相互結合する情報ネットワークを一個の分散処理システムと見なして、自律分散処理による情報ネットワーク解析手法を提案開発した。さらにそれを基礎として次のような情報管理の新しい手法を提案し理論及び実験的研究を行った。 (1)新しく閉路グラフ理論を考案発展させ、それに基づくエージェントによるネットワークの自律分散管理手法を提案した。 (2)最大フロー理論を拡張したネットワークフローの新理論を導き、それに基づく大量情報の効率伝達の新手法を提案した。それを分散処理によって解析するアルゴリズムを研究した。 ◎高速マルチメディアネットワークのマネージメント方式の研究(研究担当:勅使河原可海) 本年度は、導入したネットワークトラフィック解析装置を用いて、ネットワーク内のマルチメディアトラフィックの把握・分析を行った。さらに、モバイル環境におけるトラフィックマネジメントを研究対象として、アポリケーションが使用する動画、音声、テキスト情報などのマルチメディア情報に着目し、サービス品質(QOS)、ネットワークレスポンス、呼損率等ユーザの満足度を考慮した総合的なトラフィック制御を行い、ユーザ満足度を向上するトラフィックマネジメントのアルゴリズムを開発し、導入した高速処理用コンピュータを用いて評価を行い、開発したアルゴリズムの有効性を示した。 ◎マルチメディア電子会議ネットワークの研究(研究担当:勅使河原可海) マルチメディア電子会議システムを追加・拡充し、4地点を結んで、ビデオ会議システムの有効性を評価する実験を行った。そのために意思決定を効率的に遂行できるように支援ツールを開発し、その支援ツールの有効性を実証した。また、欠席者のビデオ意見やビデオ議事録など会議欠席者と出席者の情報共有を図るビデオ会議システムの基本設計を行った。
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[Publications] 篠宮紀彦、高玉友和、渡部和: "ネットワーク解析のための並列処理ネットワークPPN" 電子情報通信学会回路とシステム研究会. (1997)
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[Publications] 高玉友和、篠宮紀彦、渡部和: "並列処理ネットワークPPNによる情報ネットワークの最大フロー運用" 電子情報通信学会回路とシステム研究会. (1997)
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[Publications] 渡部 和: "情報エントロピーと情報活性度の考察" 第20回情報理論とその応用シンポジューム. (1997)
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[Publications] 田中充、勅使河原可海: "グループウェアとしての留守番ビデオ電話の設計と評価" 情報処理学会マルチメディア通信と分散処理研究会情処研報. Vol.97No.35. 159-164 (1997)
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[Publications] 宮本孝之、勅使河原可海: "モ-バイル環境におけるユーザ満足度に着目したトラフィックマネジメント方式" 情報処理学会モ-バイルコンピューティング研究会情処研報. Vol.98No.13. 19-24 (1998)
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[Publications] Y.HIDAKA, Y.TESHIGAWARA: "Multimedia Traffic Management Methods in Consideration of End-User Satisfsction" Proceedings of APNOMS'97. 275-286 (1997)