1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08457015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
反町 勝 鹿児島大学, 医学部, 教授 (70036440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山神 和比己 鹿児島大学, 医学部, 助手 (30041354)
赤池 紀夫 九州大学, 医学部, 教授 (30040182)
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Keywords | Ca^<2+>感受性受容体 / 日本猿脳 |
Research Abstract |
外液Ca^<2+>濃度変化に反応するCa^<2+>感受性受容体(CaR)のcDNAは、牛副甲状腺組織よりクローン化され、その後、ネズミ脳、腎臓、甲状腺傍濾胞細胞にも類似性の高い受容体の存在が報告されている。我々は、3種類の蛋白に対する抗体をウサギで作製し、免疫組織学的方法によりサル脳内におけるCaR分布を調べた。 ネズミ腎臓のRNA分画からRT-PCR法により得られたCaR-cDNA(660bp)をPlasmid vector(pBluescript KS-)に挿入し大腸菌に導入することにより増幅させた。制限酵素により切り出したCaR-cDNAを含むfragmentから蛋白質発現用vector(pMAL-C,PGEX-4T-2)を用いて合成したMBP-CaR、GST-CaR融合蛋白をaffinity columnにより部分精製した。部分精製したMBP-CaR融合蛋白、蛋白電気泳動後精製した融合蛋白ゲル、および化学合成したN端16アミノ酸とウシ血清アルブミンのconjugate、の3種をアジュバントと共にウサギに免疫し、それぞれの抗血清を得た。血清は、それぞれの抗原のaffinitycolumnによりそれぞれ精製した。 3種類の抗体の内2種は、Western blottingにより抗原を認識するにもかかわらずサル脳では反応陽性の部位は検出されなかった。MBP-CaR融合蛋白抗体により免疫活性が検出された神経線維、終末部は、大別すると(1)脳脊髄液に接する部位(大脳皮質、帯状回表層、第3、4脳室周囲組織)(2)脳脊髄液に接しない部位(小脳皮質プルキンエ層、小脳核、歯状回、Meyner1基底核、視床下部外側部、脚間核など)、に分布した。前者に局在するCaRは、脳脊髄液のCa^<2+>濃度に反応することが予想されたが、後者のそれの機能については不明である。
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