1996 Fiscal Year Annual Research Report
組み換え糖鎖を有する人工プロテオグリカンの酵素的合成
Project/Area Number |
08457032
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
遠藤 正彦 弘前大学, 医学部, 教授 (20004616)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
棟方 秀和 弘前大学, 医学部, 助手 (80271807)
中村 敏也 弘前大学, 医学部, 講師 (00155847)
高垣 啓一 弘前大学, 医学部, 助教授 (70163160)
|
Keywords | 人工プロテオグリカン / ヒアルロニダーゼ / 糖転移反応 / 糖鎖の組み換え / コンドロイチン硫酸 / ヒアルロン酸 / 酵素的糖鎖合成 / 細胞外マトリックス |
Research Abstract |
目的:細胞外マトリックスを構成しているプロテオグリカンの、インビトロにおける完全組み換え体の酵素による合成法の確立を目標とした。このために、グリコシダーゼの持つ糖転移反応を利用してた。 実験方法:酵素として市販の牛精巣性ヒアルロニダーゼ(Hyase)を更に精製した。受容体として、コンドロイチン硫酸及びヒアルロン酸のHyase消化によって得られる各種のオリゴ糖を調製した。これらを、トリス-塩酸緩衝液(pH7.0)で37℃インキュベートし、その反応生成物を、高速液体クロマトグラフィ及び、質量分析装置により測定した。 結果と考察 1.糖鎖の受容体及び供与体としては、コンドロイチン硫酸及びヒアルロン酸が効果的であった。これらを任意に組み合わせると、コンドロイチン硫酸群糖鎖とヒアルロン酸糖鎖の任意の配列の糖鎖を酵素的に合成することが可能になった。また、培養細胞の産生した4-メチルウンベリフェリル-キシロシドに伸長した糖鎖は、糖鎖の良い受容体であり、これはペプチド中のセリン残基に糖鎖を導入するときの優れたキャリヤ-であることが明らかになった。 これらの方法を基にすると、人工プロテオグリカンの酵素的合成の道が拓かれたことなる。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Takagaki,K.: "Reconstruction of glycosaminoglycans using the transglycosylation reaction of testicular hyaluronidase." Connective Tissue. 27. 207-211 (1995)
-
[Publications] Takagaki,K.: "Characterization and biological significance of sialy α2-3galactosyl β1-4xylosyl β1-(4-methylumbelliferone) synthisezed in cultured human skin fibroblasts." J. Biochem. 119. 697-702 (1996)
-
[Publications] Nakamura,T.: "New hyaluronan-degrading enzymes." Connect. Tissue. 28. 15-19 (1996)
-
[Publications] Tanaka,K.: "Regulation of hyaluronate metabolism by progesterone in cultured fibroblasts from the human uterin cervix." FEBS Lett.402. 223-226 (1997)