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1996 Fiscal Year Annual Research Report

骨髄異形成症候群の白血病化機構の分子病理学的解析

Research Project

Project/Area Number 08457059
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

神山 隆一  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (20014095)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 谷澤 徹  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (00227232)
北川 昌伸  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (10177834)
Keywords骨髄異形成症候群 / 白血病化機構 / 分子病理学 / tumor necrosis factorα / アポトーシス / Epstein-Barr virus / P^<53>遺伝子
Research Abstract

骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome,MDS)の病態およびその白血病化機構を解析するにあたり,MDS症例の骨髄組織を用いて以下の検索を行い新たな知見が得られた。
MDS症例では,正常に比較してマクロファージ系細胞が増加しているのに対し,de novoのAML症例ではマクロファージ系細胞は著明に減少していること,MDS症例では,マクロファージ系細胞の細胞質内には免疫組織化学的にtumor necrosis factorα (TNFα)が局在し,RT-PCR法による検討でTNFα遺伝子のmRNA発現増強がみられるのに対し,de novoのAMLやCMLおよび非血液疾患症例では,mRNAレベルでのTNFα遺伝子発現の増強は認められなかったこと,さらに,TUNEL法による骨髄組織のアポトーシス現象の検討では,MDS症例ではde novoのAMLやCMLおよび非血液疾患症例に比較して,アポトーシスに陥っている細胞の比率が有意に高いことが示された。これらのことより,MDS症例の骨髄では増加したマクロファージ系細胞がTNFαを産生分泌し,それを介した造血抑制およびアポトーシス促進がMDSにおける無効造血,血球減少を惹起する要因の一つとなっているものと考えられる。
なお,MDS骨髄においてISH法によるEpstein-Barr virus (EBV)感染の有無を検討したところ,EBV感染は極く稀なことであり,MDS症例におけるマクロファージ系細胞の増加・活性化,それに伴うTNFα遺伝子発現の増強にはEBVは殆ど関与していないという結果を得ている。
その他,癌抑制遺伝子であるP^<53>遺伝子の変異が顆粒球系細胞に発現しているMDS症例は,全例ともovertな白血病に移行していることも明らかにしている。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 北川昌伸,神山隆一,吉田祥子,広川勝いく: "Myelodysplastic syndromes (MDS)の骨髄における造血の調節機構に関する検討" 日本病理学会会誌. 85・1. 127 (1996)

  • [Publications] 北川昌伸,山口修一,白石淳一,神山隆一,広川勝いく: "Myelodysplastic syndromes (MDS)の骨髄における造血調節機構の異常" 日本免疫学会総会学術集会記録. 26. 313 (1996)

  • [Publications] 吉田祥子,北川昌伸,神山隆一: "RT-PCR法を用いた遺伝子発現の定量的解析" 臨床検査. 40・9. 1093-1096 (1996)

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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