1996 Fiscal Year Annual Research Report
C型肝炎ウイルスのin vitro増殖系の樹立とその基礎応用
Project/Area Number |
08457067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
内田 俊和 日本大学, 医学部, 助教授 (80060078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉谷 雅彦 日本大学, 医学部, 講師 (40187654)
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Keywords | 肝炎ウイルス / C型ウイルス / トランスフェクション / 肝発癌 |
Research Abstract |
全長のHCV cDNA constructをChiro社のDr.Houghtonから譲り受けた。これからHCV RNAをin vitroでT7 RNA polymeraseにより転写し、10ugを培養細胞にリポフェクチンを用いてトランスフェクションした。用いた細胞は肝細胞癌由来樹立細胞HuH-7細胞である。トランスフェクション後1週間毎に細胞1/4をサブカルチャーし、培養上清に分泌されるHCVRNAをAmplicore HCV kitで定量した。その結果、約3週間上清中にHCVRNAの分泌を定量できた。定量感度は10^3copies RNA/m1である。分泌のピークは1週間後で、130X10^3copiesであり、その後徐徐に減少した。またHCVRNAと野生株のHBVDNAをコトランスフェクションするとHBVDNAのHBs抗原とHBe抗原の分泌は抑制され、同時にHCVRNAの分泌もHCVRNA単独トランスッフェクションに較べ約1/3に減少し、ふたつのウイルスがお互いにその複製と発現を抑制しあっていることが判明した。またHCVRNAをトランスフェクション後細胞を観察しても、その増殖性や形態像に変化が認められなかった。 今後の課題はChiron社のHCV cDNAは新たに同定された98塩基の3'-endを有していないので、これを3'-endに挿入し、それを用いてトランスッフェクションを試みる。またHCVRNAの複製を促進する、あるいは逆に抑制する因子の解明おこない、ウイルス増殖の機序を更に解明したい。同時に、このin vitro増殖系がHCVの研究に更に応用できるように改善を加える。
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Research Products
(1 results)