1997 Fiscal Year Annual Research Report
IgG1を介する新しいタイプの喘息様病態発現メカニズムの解明に関する実験的研究
Project/Area Number |
08457143
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies. |
Principal Investigator |
嵯峨井 勝 国立環境研究所, 地域環境研究グループ, 総合研究官 (80124345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 裕久 国立環境研究所, 地域環境研究グループ, 主任研究員 (60281698)
市瀬 孝道 国立環境研究所, 地域環境研究グループ, 主任研究員 (50124334)
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Keywords | 喘息 / デューゼル排気微粒子 / ディーゼル排気 / 好酸球浸潤 / 杯細胞増生 / IgG1抗体 / IgE抗体 |
Research Abstract |
先に、私達はディーゼル排気微粒子(DEP)による喘息様病態の発現にIgE抗体を介するI型アレルギー反応とは異なり、IgG1産生増加を伴う発症機序の存在を示した。このことをさらに確認するために、本年度は、これまでのDEPとOAを気管内投与する実験と、ヒトは現実には排気ガスを呼吸により吸入しているのでマウスディーゼル排気とOAを吸入させる実験を試みた。なお、本実験では、始めにImgOAをアラムと共に腹腔内に1回投与する実験系を用いた。DEPとOAを気管内投与した群ではOAのみを気管内投与した群より顕著な好酸球浸潤、粘液産生細胞の増生ならびに気道過敏性の亢進という喘息の基本的病態の全てが発現した。また、DEP+OA群の血漿中の抗原特異的IgEとIgG1の力価は2.2+0.8と47,000+6,400という著しい相違を示していた。 一方、ディーゼル排気(DE)とOAを共に吸入させた実験でも、OA単独吸入実験に比べ、喘息の基本的病態の全てが認められたが、病態の程度は気管内投与実験の場合よりやや緩慢であった。一方、血漿中のIgE値は気管内投与の場合より15倍上昇していたのに対して、IgG1値はほぼ同じ高値を示していた。しかし、アラムを用いる実験系はIgEの関与の有無を明らかにするには適当な実験系ではなかったので、IgEが全く関与しないのかどうかの答えを出すことはできなかった。現在、アラムを用いない吸入実験系で再検討中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Takano, M.Sagai,et al.: "Diesel exhaust particles enhance antigen-induced airway inflammation and local cytokine express in mice." Am.J.Respir.Crit.Care Med.156. 36-42 (1997)
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[Publications] T.Ichinose, M.Sagai,et al.: "Murine strain differences in allergie airway inflammation and immunoglobulin production by a combination of antigen and" Toxicology. 122. 183-192 (1997)
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[Publications] Y.Miyabara, M.Sagai,et al.: "Murine strain differences in airway inflammation and hyperresonsiveness in mice." Europ.Respir.J.(in press). (1998)
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[Publications] Y.Miyabara, M.Sagai,et al.: "Diesel exhaust enhance allergic airway inflammation and hyperresponsiveness in mice." Am.J.Respir.Crit.Care Med.(in press). (1998)
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[Publications] 高野裕久、市瀬孝道、嵯峨井 勝: "ディーゼル排気による呼吸器障害の分子機構" 分子呼吸器病. 1. 71-73 (1997)
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[Publications] 宮原裕一、嵯峨井 勝: "空中浮遊微粒子の気道刺激性" アレルギー科. 4. 164-171 (1997)