色覚異常者の錐体物質に関する分子生物学ならびに心理物理学的研究

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08457469
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
• Research Institution: Jikei University School of Medicine
• Principal Investigator: 北原 健二 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80056853)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 山口 朋彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (70220267) ; 郡司 久人 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (50186574)
• Keywords: 先天赤緑色覚異常 / 赤視物質遺伝子 / 緑視物質遺伝子 / 赤緑融合遺伝子 / 緑赤融合遺伝子 / 色素色色覚異常

Research Abstract

1.心理物理学的検査によって診断を受けた先天赤緑色覚異常者の末梢血より抽出した赤視物質及び緑視物質遺伝子のエクソン4と5にそれぞれ赤、緑視物質遺伝子に特異的なプライマーを作成することができ、それらプライマーを組み合わせてPCRを行い、イントロン4(エクソン4と5の間)に融合点を持つ赤緑または緑赤融合遺伝子が存在する場合はそれを検出することができた。
2.心理物理学的検査により色素色色覚異常と診断された症例に対し、上記と同様の方法を試み、色素色色覚異常者の赤、緑視物質遺伝子中に赤緑融合遺伝子と緑赤遺伝子の双方が検出される症例があり、これら双方の融合遺伝子が色覚異常に影響を与えている可能性が示唆された。