1996 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病関連細菌A,a 莢膜多糖の破骨細胞形成能に関する研究
Project/Area Number |
08457515
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
野口 俊英 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50014262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 裕一 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (50261011)
天埜 克彦 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (90231117)
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Keywords | 若年性歯周炎 / Actinobocillus actinomycetemcomitans / 莢膜多糖 / 骨吸収 / 破骨細胞 |
Research Abstract |
若年性歯周炎の主要関連細菌であるActinobacillus actinomycetemcomitans(A,a)のATCC29523株(血清型a),Y4株(血清型b),NCTC9710株(血清型c)を用いて、これらの菌体表層に特異的に存在する莢膜多糖に注目しこの多糖による骨吸収発現について検討した。その結果、本年度は以下のような成果が得られた 1.AaY4株莢膜多糖およびLPSの骨吸収活性について 新生児マウス頭蓋骨を用いた骨器官培養でY4株由来の莢膜多糖およびLPSの骨吸収活性を調べたところ、莢膜多糖は25および50μg/ml濃度で強い骨吸収活性を発現した。この活性はY4株由来のLPS(25μg/ml)により発現される活性にほぼ匹敵するものであった。 2.A,a ATCC29523株,Y4株,NCTC9710株由来の莢膜多糖およびY4株LPSによるTRACP陽性多核細胞分化誘導について Y4株莢膜多糖でマウス骨髄細胞を刺激することによりTRACP陽性多核細胞が形成された。さらにY4株LPSにおいてもこのようなTRACP陽性多核細胞の形成が認められた。 これに対して、何も添加していないコントロール側においてはTRACP陽性多核細胞の形成はほとんど認められなかった。マウス骨髄細胞培養系にY4株莢膜多糖2.5μg/mlを添加することにより多数のTRACP陽性多核細胞が形成された。一方、ATCC29株およびNCTC9710株から抽出精製した莢膜多糖をマウス骨髄細胞培養素に加えても、ほとんどTRACP陽性多核細胞分化誘導能を示さなかった。
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