1997 Fiscal Year Annual Research Report
フッ素とアルミニウムの生体への吸収と生体内での相互作用について
Project/Area Number |
08457564
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田浦 勝彦 東北大学, 歯学部・附属病院, 講師 (90005083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠本 雅子 東北大学, 歯学部, 助手 (80186395)
金子 恵美子 東北大学, 工学部, 助手 (00241539)
小澤 雄樹 東北大学, 歯学部・附属病院, 講師 (90125518)
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Keywords | フッ素 / アルミニウム / 体内吸収 / 錯体化合物 / 相互作用 |
Research Abstract |
1.Wistar系ラットでのフッ素、(F),アルミニュウム(AI)の投与および血清中F,AIの変化 (1)F1mmol/kg同時経口投与後の血清中無機F、総F濃度の変化(n=6)無機F 2.9ppm(30分)1.5ppm(240分)0.2ppm(8時間)総F 4.6ppm(30分)2.3ppm(240分)2.0ppm(8時間) (2)Al1mmol/kg単位経口投与後の血清中Al濃度の変化(N=6)Al 126ppb(30分)57ppb(240分)28ppb(8時間) (3)Al,F各1mmol/kgを同時経口投与後の血清中無機F、総F、Al濃度の変化(n=6)無機F 0.7ppm(30分)0.3ppm(240分)0.2ppm(8時間)総F 2.3ppm(30分)1.0ppm(240分)0.6ppm(8時間)Al 342ppb(30分)48ppb(240分)25ppb(8時間)FはAlの吸収を促進し、AlはFの吸収を阻害している可能性が示唆された。 2.上部消化管内pHを2,他の競合配位子が存在しないと仮定し、FとAlの錯体構成比を分析化学の手法を用いて予測した。 (1)AlF3はF/Alの濃度比が0.14付近から出現し3前後にピークとなりその後減少する。 (2)Alの投与量を1mmol/kg、全体の投与液量を1mlに統一し、Fの投与量から、F/Alを0,0.14,0.95,2.7として、ラットに投与した。(各n=6)。投与後30分後の血清中Al濃度は、34,67,152,368(ppb)となった。 (3)錯体化合物の構成比と吸収状態との関係を考察中である。 3.現在、血清中のトレンスフェリン結合型Alを測定する予備実験を実施している。これまでのところ、AlとFを同時に投与した場合に、血清中Al総量に対するトランスフェリン型Alの割合に減少の傾向がみとめらている。さらに今後、例数を増やして検討する予定である。
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Research Products
(1 results)