1997 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疾患が養育期の家族に及ぼす影響と家族の対処一家族長期ケアモデル試案の提言
Project/Area Number |
08457645
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
村田 恵子 神戸大学, 医学部, 教授 (90105172)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 優子 神戸大学, 医学部, 助教授 (90152941)
大久保 功子 神戸大学, 医学部, 講師 (20194102)
矢田 真美子 神戸大学, 医学部, 助教授 (10239783)
草場 ヒフミ 神戸大学, 医学部, 助教授 (30153282)
津田 紀子 神戸大学, 医学部, 助教授 (80172021)
|
Keywords | 慢性疾患 / 養育期家族 / 家族機能 / ストレス / ケアニード / コーピング(対処) / 長期ケア / モデル |
Research Abstract |
慢性的な健康障害が養育期の家族に及ぼす影響と対処過程を明らかにし、家族の健全な対処と適応を支える長期ケアモデルの開発を目的として、本年度は、以下の検討を実施した。 1.慢性疾患の子どもを抱える育児期家族の調査 米国のHymovich′s Contingenecy Modelを理論枠組みとして、新たに作成した質問紙を用いて慢性疾患あるいは障害をもつ子ども(神経・腎・悪性腫瘍等の疾患)の家族を対象に調査を実施した。調査を終了した74例を用いて以下の検討を行い次の知見が得られた。 1)測定用具の信頼性の検証:モデルの構成要素を測定する尺度について信頼性を検討した。その結果、ストレス・ニード・ストレグス(力)・リソース(資源)・コーピング(対処)・家族機能を含む各尺度はいずれも高いαおよびθ係数を示し、内的一貫性が確認できた。 2)モデルの構成要素間の関連性:74例の結果からストレス得点が高い程ケアニードが高く、家族機能は低く示された。一方、ストレグス、リソースおよびコーピング得点が高い程、高い家族機能が維持されていることが明らかにされた。 2.親が慢性疾患をもつ育児期家族の調査 親が慢性疾患をもつ育児期家族に対する質問紙を、1の調査表を基礎にして、患者用および家族用の2種類作成した。予備調査、修正を経て本調査を開始した。少数例(リウマチ)ではあるが、母親が慢性疾患で病状が不安定な事例においては、育児に伴う各種のストレスが認められた。今後さらに事例を加え、量的な検討を行なう予定である。 3.看護相談事例の縦断的な検討 慢性疾患をもつ子どもの家族の看護相談活動を継続的に行い、その事例を縦断的に検討している。
|
Research Products
(1 results)