1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08457649
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
内田 隆治 高知女子大学, 家政学部, 教授 (70120243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 淳子 高知女子大学, 家政学部, 講師 (20231954)
宮田 留理 高知女子大学, 家政学部, 助教授 (00244773)
藤田 佐和 高知女子大学, 家政学部, 助教授 (80199322)
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Keywords | がん患者 / 癌性疼痛 / 緩和ケア |
Research Abstract |
疼痛コントロールに関わる医師の知識や意識の現状について面接したデータを分析した結果、以下の問題点が明らかになった。 1.がん患者の治療に携わる人の全てが日常の臨床現場の中で困難さを体験している。 2.治療法の多様化、薬剤の副作用、患者の病状や病態などによって治療法が限定されることが多く、治療法の選択・決定には多くの課題が残されており、治療順序と方法の間の十分な検討が必要である。 3.WHOの示す基準に沿って治療を実施するだけでは不十分である。 4.在宅での疼痛コントロール方法の確立が必要とされている 5.がん患者が自分の意志で治療を含めた選択ができるようなインフォームド・コンセントが必要不可欠である。 さらに、がん患者の疼痛コントロールの実態を明らかにするために、上記の面接結果に基づき、全国の国立病院の医師400名に治療の実態、患者への期待、看護婦の実践について郵送法によるアンケート調査票を発送した。今後これらを分析する予定である。 がん患者の痛み体験に対する看護者の捉えを明らかにするために面接したデータを分析した結果、以下の事柄が明らかになった。 1.痛み体験の捉え 2.看護者としての基本的姿勢・意識 3.看護者の疼痛緩和の実際においては、(1)判断基準・アセスメント、(2)目標設定、(3)ケアの選択(4)痛み緩和の方略、(5)モニタリング、(6)ケアの方向修正、(7)予測性、(8)振り返りの要素がある。 4.疼痛コントロールのための具体的な看護ケア 5.疼痛コントロールに関する看護者の能力向上のために行われている自己研鑽内容 今後は、面接内容を基に質問紙を作成後、がん患者の看護に携わる看護者にアンケート調査を行う。回収後、医師の実態をも参考にして、分析結果を構造化し、がん患者の痛み体験への看護援助モデルを構築していく。
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