1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08457649
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
内田 隆治 高知女子大学, 家政学部看護学科, 教授 (70120243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 淳子 高知女子大学, 家政学部, 講師 (20231954)
藤田 佐和 高知女子大学, 家政学部, 助教授 (80199322)
鈴木 志津江 高知女子大学, 家政学部, 教授 (00149709)
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Keywords | 疼痛緩和ケア / がん患者 / 看護者の疼痛緩和の認識 / 看護者の疼痛緩和の体験 |
Research Abstract |
平成9年度の報告 目的:医療者(看護者・医師)が、がん患者に実践している疼痛緩和ケアの実態を明らかにする。がん患者の痛み体験への看護援助モデルの要因間の関係性を明らかにする。 対象者:総合病院に勤務している臨床経験3年以上の看護者585名、及び医師169名 方法:平成8年度に行った、質的調査と既存の文献を基盤にがん患者の痛み体験への看護援助モデル化を行い、このモデル化に基づき、質問紙を作成し、量的調査を行った。 結果1.実践では、看護者・医師共に痛みのアセスメント、モニタリングの実施頻度が高い。看護者は痛みに伴う患者の心の揺れへの対応や日常生活への援助の実施が高く、医師は、診断・治療による対応の可能な項目の実施が高かった。両者共に患者を取り巻く物的・人的環境への関わりは低い傾向にあった。 2.疼痛緩和の要因間の関係では、【疼痛緩和ケアの実践】と【患者の痛み体験に関する捉え】や【疼痛緩和がもたらす自己の力の捉え】との間には有意な生の相関が、【ケアの実践】と【疼痛緩和に関わる看護者自身の体験の捉え】【痛み体験の理解をゆがめる要因の捉え】との間には有意な負の相関が見られた。身の体験の捉え】【痛み体験の理解をゆがめる要因の捉え】との間には有意な負の相関が見られた。 3.病院、病棟、関わるがん患者の数、看護体制、カンファレンス、病棟や個人の看護の力を高める取り組みなど、臨床現場の違いによって、看護者の疼痛緩和の認識や実践に相違があった。
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