1998 Fiscal Year Annual Research Report
社会調査における自由回答データ収集・分析システムの開発
Project/Area Number |
08551003
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川端 亮 大阪大学, 人間科学部, 助教授 (00214677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋庭 裕 大阪女子大学, 学芸学部, 助教授 (40222533)
橋本 満 大阪大学, 人間科学部, 教授 (50110763)
佐藤 裕 富山大学, 人文学部, 助教授 (70235414)
尾嶋 史章 大阪経済大学, 経済学部, 助教授 (30177224)
谷口 敏夫 光華女子大学, 文学部, 助教授 (70257781)
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Keywords | 自由回答 / テキストデータ / 社会調査法 / コーディング |
Research Abstract |
本研究は、次の3点を目的とした。第一は、社会調査法上の問題としての自由回答データを得る手法の検討であり、第二は、自由回答文のコーディング、分析手法の開発、第三点は、この手法をテキストデータに応用することである。 第一点については、前年度に面接法と留置法とで集められたデータを比較分析し、面接法では高い回答率が、留置法では長い回答が得られることがわかった。 第二、第三点に関しては、前年度に基幹部分が完成した2つのコーディング・プログラムを改良し、質問紙調査で得られた自由回答データと文書から入力されたテキストデータを分析した。手作業のコーディングに比して、高い信頼性があることが示され、また、質的データ分析法とは異なる観点からの分析によって、このようなコーディング・分析法が有効であることがわかった。 特にテキストデータのコーディングにおいては、テキストの中から注目すべき語を取り出すだけでなく、その語の文章全体の中での位置情報をも付加するプログラムが作成された。今まで日本語文書を実際にコーディングできるものはなかった点、手作業では、位置情報を付加するのは不可能な点が、このプログラムの意義である。 このプログラムは、インタビュー調査にも応用可能である。モノグラフを構成していく過程の一部を客観的に提示する方法を示し、主観的で反復不能になりがちなこのデータ分析の欠点を補う方法が考えられる。本研究においてもインタビューデータへの応用を検討したが、この点に関しては発表し得るほど十分な成果を上げることができなかった。文書の位置情報の利用の仕方にアイディアが得られなかったが、さらに検討し、有効な分析を示すことを今後の課題としておきたい。
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