1997 Fiscal Year Annual Research Report
突起付き鋼板の土木合成構造への活用に向けての系統的研究
Project/Area Number |
08555117
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
園田 恵一郎 大阪市立大学, 工学部, 教授 (70047108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 暢彦 ショーボンド建設(株), 西日本技術センター, 課長
上平 謙二 ドーピー建設(株), 技術センター, 主任研究員
平城 弘一 摂南大学, 工学部, 助教授 (00123612)
堀川 都志雄 大阪工業大学, 工学部, 教授 (30047401)
鬼頭 宏明 大阪市立大学, 工学部, 助手 (40177879)
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Keywords | 合成構造 / 突起付き鋼板 / せん断伝達 / 直接せん断実験 / はり部材 / スタッドコネクタ / 付着強度 / ずれ挙動 |
Research Abstract |
1.84体のフルサンドイッチ供試体に対する側圧制御式直接せん断実験より: (1)主たる破壊形式は,突起前面でのコンクリートの局所的な圧壊による支圧破壊であった.なお,一部突起配置間隔の狭い供試体では突起頂部を結ぶようにひび割れが発生するせん断破壊も観察された. (2)最大せん断応力すなわち(平均)付着せん断強度に到達するまでは,コンクリートと突起付き鋼板の相対水平変位すなわちずれ変形は発生せず、その後ずれ変形が発生すると共に保有せん断応力が急激に低下する脆性的な変形挙動を呈した.また,最終的な保有せん断応力は,概ね鋼とコンクリートとの摩擦強度に相当した. (3)突起形状とその配置方式ならびに側圧強度を因子とした突起付き鋼板の付着せん断強度算定式を提案し,その妥当性を検証した. 2.30体のオープンサンドイッチはり供試体に対する曲げ実験より: (1)実践的な応力状態の下で鉄筋コンクリート部材内の異形鉄筋の付着せん断強度を評価できるとされているRILEM/CEB/FIPのはり曲げ試験に準じた形式で突起付き鋼板の付着せん断強度を評価する試験方法を開発した. (2)突起形状とその配置方式,鋼板厚ならびに付着長さを実験変数として得られた付着強度は,1.(3)で提案した算定式にて側圧強度を零とした算定結果に良好に対応した. 3.13体のスタッドを併用したオープン/フルサンドイッチ供試体に対する各種実験より: (1)得られたせん断強度は,スタッドのせん断強度算定値と1.(3)で提案した突起付き鋼板の付着せん断強度の単純累加値を下回った. (2)その理由は両者のずれ変形挙動の相違,すなわち剛な挙動を呈する突起付き鋼板と柔らかな挙動を呈するスタッドでせん断強度に達するずれ変形量が異なることに起因すると考えられた.
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[Publications] Kitoh,H: "Bond characteristics of embossed steel elements" Composite Construction in Steel and Concrete III. 909-918 (1997)
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[Publications] Kitoh,H: "A shear bond characteristics of embossed steel plates for open sandwich type composite beams" Memoirs of the Faculty of Engineering,Osaka City University. 38. 63-72 (1997)
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[Publications] 鬼頭 宏明: "オープンサンドイッチ形鋼・コンクリート合成はりにおける突起付き鋼材のせん断付着特性" 構造工学論文集. 44A(印刷中). (1998)
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[Publications] 園田恵一郎: "突起付き鋼板のせん断伝達特性に関する系統的研究" 土木学会論文集. (印刷中). (1998)
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[Publications] 加藤 暢彦: "道路橋RC床版上面を鋼板またはCFRPで補強した場合のアスファルト舗装の変形と疲労性状" 構造工学論文集. 43A. 1065-1076 (1997)
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[Publications] 堀川都志雄: "鋼板接着工法で補修されたひび割れ損傷RC床版の耐久性について" 構造工学論文集. 44A(印刷中). (1998)