1996 Fiscal Year Annual Research Report
冬季の季節風が卓越する日本海地域における新たな風環境評価手法の開発研究
Project/Area Number |
08555145
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Section | 試験 |
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
赤林 伸一 新潟大学, 工学部, 助教授 (70192458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須山 喜美 (株)間組, 技術研究所, 課長
二宮 秀與 長岡造形大学, 環境デザイン学科, 講師 (50278058)
持田 灯 新潟工科大学, 工学部, 助教授 (00183658)
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Keywords | 日本海地域 / 風環境 / ビル風 / 風洞実験 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
都市では高層建築物による風環境の悪化が顕著であり、東京都などでは風環境の評価尺度が作られ、環境影響評価に用いられている。しかしながら、日本海地域のように冬季の季節風が卓越し、強風の吹く地域ではビル風が問題にならないような中低層の建物でも風害が生じる可能性があり、新たな評価尺度の提案が必要である。 本研究では新潟市沿岸部の住宅団地を対象とした風環境に関する風洞実験、実測調査、住民に対する意識調査、数値シミュレーションによる風環境の解析を行い、新たな風環境評価手法を提案することを目的としている。 風洞実験の結果と気象データの解析結果によれば対象とした住宅団地では特に冬季に強風が吹き、従来の評価尺度を用いた場合には劣悪な風環境となることが明らかとなった。 住民の意識調査結果によれば、太平洋側で用いられている評価尺度に比較して若干緩和された評価尺度でも風環境に対する満足度がほぼ同様であることが明らかとなった。 数値シミュレーションによる地表付近の風速を風洞実験結果と比較すると、建物の剥離領域では両者の値に相違が生じ、計算モデルの改良が必要であることが明らかとなった。 風洞実験結果と実測結果を比較すると、両者は比較的よく対応しており風洞実験により予め風環境の予測が可能であることが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 山本マキ,赤林伸一: "新潟市における風環境の評価方法に関する研究その2" 日本建築学会北陸支部報告集. 第39号. 250-253 (1996)
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[Publications] 持田灯,赤林伸一: "都市気候モデルによる新潟地方の局地気象解析(第1報)" 日本建築学会北陸支部報告集. 第39号. 234-237 (1996)
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[Publications] 富永禎秀,赤林伸一: "K-εモデルによる新潟地方の市街地温熱空気環境の数値解析(第1報)" 日本建築学会北陸支部報告集. 第39号. 238-241 (1996)
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[Publications] 山本マキ,赤林伸一: "新潟市における風環境の評価方法に関する研究その3" 日本建築学会学術講演梗概集. 567-568 (1996)
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[Publications] 須山喜美,赤林伸一: "新潟市における風環境の評価方法に関する研究その4" 日本建築学会学術講演梗概集. 569-570 (1996)