1996 Fiscal Year Annual Research Report
ガス拡散電極の大型化に関する反応工学と設計手法の開発
Project/Area Number |
08555187
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Section | 試験 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
幸田 清一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10011107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相川 洋明 三井東圧化学(株), 主席部員
王 暁琳 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50272357)
亀山 秀雄 東京農工大学, 工学部, 教授 (10114448)
長本 英俊 工学院大学, 工学部, 教授 (40111471)
須藤 雅夫 静岡大学, 工学部, 教授 (80154615)
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Keywords | ガス拡散電極 / 酸素ガス陰極 / ソーダ電解 / 電極設計 / 電極大型化 / 交流インピーダンス / アグロメレイドモデル / プロセスシミュレーター |
Research Abstract |
1.食塩電解技術の省エネルギー化をはかるため、現在のイオン交換膜法技術をベースにして、ガス拡散電極を陰極に導入する反応工学を検討するのが目的である。詳細には、ガス拡散電極大型化のための最適の触媒型ガス拡散電極の構造解析と機能解析、大型化に伴う化学工学的諸問題を抽出して反応工学的な解析を進め、大型電極設計指針を明らかにし、さらに反応装置工学的、プロセス設計的課題に対し実用化に必要な工学的基礎手法を確立する。 2.研究対象は大きく分けて、(1)耐久、大型化電極の解析と開発研究、(2)大型化のための化学工学的、反応工学的諸問題の解決、(3)電極開発とスケールアップとの相互に関連した電解槽構造設計、最適運転条件の検討のためのプロセスシミュレーション手法の開発の3者となる。さらにこれらの成果を実用的な場で検討する必要かある。(1)の分野では須藤が「ガス拡散電極の作成条件検討と設計研究」の分担課題のもとに、電極特性と電極反応との関連を明確にすることを目的に、酸素の電解還元時の交流インピーダンス解析を進めた。特に電極の加熱試験を行い、ガス拡散電極のアルカリ溶液に対する腐食は、電極使用のかなり初期から進んでいることを示した。(2)の分野においては、幸田と王か共同して、「ガス拡散電極大型化のための化学工学的解析」「反応工学設計」の課題名で電極のモデル化をアグロメレイトモデルのもとで進め、電極設計に対する価値ある示唆を与えた。(3)の分野では、長本が「ガス拡散電極電解槽の基礎設計研究」、亀山が「ガス拡散電極システムのプロセスシミュレーター開発」を進め、それぞれ、モデル電解槽、モデルシミュレーターの製作を行い、現在、実用系との対応研究を行っている。実用面からは、相川らが、モデル小型電極の長期試験を行い、実用面での有望性を確認した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 神谷則佳(Kamiya N): "新型ソーダ電解のためのガス拡散電極のインピーダンス解析" 第20回電解技術討論会講演要旨集. 78-81 (1996)
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[Publications] 日比野勉(Hibino T.): "通気型充填層電極を用いた酸素の電解還元の反応効率に与える気液相分離率の影響" 化学工学会第62年会講演要旨集. (発表予定). (1997)
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[Publications] 王 暁琳(Wang X-L.): "ガス拡散電極における電極反応に及ぼす細孔構造の影響" 化学工学会第61年会講演要旨集. 61. 136 (1996)
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[Publications] 王 暁琳(Wang X-L.): "食塩電解用ガス拡散電極の構造解析およびモデリング" 化学工学会第62年会講演要旨集. (発表予定). (1997)