1996 Fiscal Year Annual Research Report
最適なインプラント選択のための新しい三次元顎骨診査・評価システムの開発
Project/Area Number |
08557109
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Section | 試験 |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
和田本 昌良 広島大学, 歯学部・付属病院, 講師 (70231040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷本 啓二 広島大学, 歯学部, 教授 (10116626)
小村 育弘 広島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (70284213)
久保 隆靖 広島大学, 歯学部, 助手 (60240876)
佐藤 裕二 広島大学, 歯学部, 助教授 (70187251)
赤川 安正 広島大学, 歯学部, 教授 (00127599)
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Keywords | インプラント / 三次元構築 / CT / ニホンザル |
Research Abstract |
本研究では,ヒトに近い顎骨の構造をもつニホンザルを用いて,抜歯後の下顎骨の骨質を骨量評価用画像解析システム(CT装置)により三次元的に把握した上で,各種インプラントを同部位に埋入し,安静期間終了後および機能圧負荷後のインプラント周囲骨構造を当教室で開発した三次元構築システムを用いて評価する。すなわち,本研究の目的は,術前の顎骨診断と術後の三次元構築像に基づく評価を併せて行うことにより,顎骨の骨質に応じた適切なインプラントを選択するための示唆を与えるシステムを開発することである。 本年度得られた知見と今後の展望は以下の通りである。 1.CT装置を用いて,ニホンザルの下顎骨の骨質を計測 (1)CT装置の下顎骨への応用 予備実験としてニホンザルの乾燥下顎骨を用いて,CT装置による顎骨の骨質評価を確認した。 (2)全身麻痺下のサルにおける下顎骨の骨質評価 頭部の固定が完全でないとスキャン中に画像が乱れて,正確な計測ができない。そこで,手指による固定,レジンによる固定のなど試みたが,不十分であった。最終的に最大開口の状態を維持できるようにシリコン印象材(パテタイプ)でバイトブロックを作製,装着したままで,歯槽頂とスキャン平面が平行となる位置で頭部を整形外科用のテ-ピングテープで固定する方法を確立した。この固定法により,ニホンザル3頭の術前の埋入部位の骨質評価が可能となった。 今後は,残り3頭のニホンザルの抜歯後の顎骨の経時的変化を追跡すること,各種インプラントの埋入を行い,安静期間終了後および機能圧負荷後のインプラント周囲骨構造の三次元的評価を行い,骨質とインプラントの選択についてさらに検討する予定である。
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