1998 Fiscal Year Annual Research Report
科学技術概念・用語の総合化のための教科書データベース解析システムの構築
Project/Area Number |
08558012
|
Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
木村 捨雄 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (90000059)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野瀬 雅人 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (40224290)
坂谷内 勝 国立教育研究所, 教育情報資料センター, 主任研究員 (70187053)
吉岡 亮衛 国立教育研究所, 教育情報資料センター, 室長 (40200951)
能田 伸彦 筑波大学, 教育学系, 教授 (80020121)
武村 重和 広島大学, 教育学部, 教授 (70112159)
|
Keywords | 概念・用語データベース / 概念出現頻度 / 対象概念 / 方法概念 / 科学的概念 / 素朴概念 / 概念関連性 / 概念系統性 |
Research Abstract |
1. 科学(理科・数学・技術・情報)に関する「科学技術概念・用語」の出現頻度の特徴と系統性 教科書に記載されている概念・用語を,「対象(内容)概念」と「方法概念」とに分類してデータベース化してきた.この分類は極めて重要で,対象概念は学年が進むにつれて当然に新しい概念が導入されるが,方法概念は学年を通して一貫して存在し,課題探究能力を育成するように配置されていることが証明された。理科・数学教科の教科書データベースに対して,(a)基本概念・用後(例:平衡,濃度,加法・減法など)と(b)素朴関連概念・用語(例:釣り合うー傾く,濃いー薄い,もらうー取り去る・あげる等)を下位カテゴリーに組み込んだ(1)対象概念・用語と(2)方法概念・用語シソーラス体系を小学校段階から拾いだし,約9,000の用語の概念・用語を収集してきた.その数は膨大で,文化遺産の継承に記憶に負担にならない教育の方法が極めて重要であることが明らかにされた。 2. 科学技術概念・用語(方法概念)シソーラスの概念形成関係に基づく教育課程の編成 統計概念(方法概念)を中心にした教科間の関連性・系統性の高い教育課程を編成することは極めて重要で,この観点に立つカリキュラム編成を構想し,試案を作成した。 3. 児童生徒の概念・用語の理解度に基づく関連性・系統性を抽出する教科書データベースの解析システムの構築 最終的には,科学概念の学習形成にとって,児童生徒の概念・用語の理解度が問題になり,理解度に基づくより有効性の高い教科書データベースの整備と解析システムの構築が必要である。
|
Research Products
(19 results)
-
[Publications] 木村 捨雄: "“未来社会を創造する教育"に向けての統計情報教育-総合学習:「情報創造」を基盤にする統計的思考力・統計的探求能力を高める統計情報教育-" 統計教育研究(全国統計教育研究協議会). Vol.32,No.1. 5-32 (1998)
-
[Publications] 石内 久次・木村 捨雄: "化学の概念関係をベースとしたマルチメディア型電子図鑑システムの開発研究" 科教研報(日本科学教育学会). Vol.12,No.3. 13-18 (1998)
-
[Publications] 大村 和人・木村 捨雄: "「問いの体系」の獲得を支援する中学校理科地学ソフトウェアの開発研究" 科教研報(日本科学教育学会). Vol.12,No.3. 7-12 (1998)
-
[Publications] 嶺井 秀夫・木村 捨雄: "中学校理科教育における子どもの創造性の特質と授業改善に関する研究" 科教研報(日本科学教育学会). Vol.12,No.3. 25-30 (1998)
-
[Publications] 小畑 壽・木村 捨雄: "実験数学をベースにした関数の「よさ感得」に関する研究" 科教研報(日本科学教育学会). Vol.12,No.3. 47-52 (1998)
-
[Publications] 本松 裕二・木村 捨雄: "非定型的求積問題の問題解決における高次思考と問題解決プロセスに関する研究(1)" 科教研報(日本科学教育学会). Vol.13,No.1. 23-28 (1998)
-
[Publications] 宮田 敏郎・木村 捨雄: "力学事象における事象特性の精緻化と中学生の思考特性に関する研究(2)" 科教研報(日本科学教育学会). Vol.13,No.1. 7-10 (1998)
-
[Publications] 坂谷内 勝・三宅 征夫: "高校入試問題データベースの応用(3)-理科問題の分析-" 日本科学教育学会年会論文集(日本科学教育学会). No.22. 271-272 (1998)
-
[Publications] 石内 久次・木村 捨雄: "化学概念の体系的形成を支援するマルチメディア型電子図鑑システムの開発研究" 日本科学教育学会年会論文集(日本科学教育学会). No.22. 177-178 (1998)
-
[Publications] 吉村,忠与志・高山勝己: "学生実験におけるプレゼンテーション教育の実践と教育効果" 日本科学教育学会年会論文集(日本科学教育学会). No.22. 341-342 (1998)
-
[Publications] 能田 伸彦: "北米における数学カリキュラム開発の動向-アメリカ・ジョージア州のフレームワークの紹介-" 日本科学教育学会年会論文集(日本科学教育学会). No.22. 145-146 (1998)
-
[Publications] 宮田 敏郎・木村 捨雄: "力学事象における事象特性の精緻化と中学生の思考特性に関する研究(1)" 日本科学教育学会年会論文集(日本科学教育学会). No.22. 75-76 (1998)
-
[Publications] 藤山 三樹・木村 捨雄: "実験数学を基盤とした図形分野における非定型課題に対する問題解決過程の実証的研究" 日本科学教育学会年会論文集(日本科学教育学会). No.22. 407-408 (1998)
-
[Publications] 山本 泰寛・木村 捨雄: "数学的知性を涵養するカリキュラム開発に関する研究" 日本科学教育学会年会論文集(日本科学教育学会). No.22. 409-410 (1998)
-
[Publications] 池本 佳正・木村 捨雄: "応用数学的カリキュラムの再構築に関する研究" 日本科学教育学会年会論文集(日本科学教育学会). No.22. 417-418 (1998)
-
[Publications] 宮田 敏郎・木村 捨雄: "力学事象における事象特性の精緻化と中学生の思考特性に関する研究(3)" 日本教育実践学会,第1回研究大会論文集(日本教育実践学会). No.1. 73-76 (1998)
-
[Publications] 藤山 三樹・木村 捨雄: "実験数学を基盤とした図形分野における非定型的課題に対する問題解決過程の実証的研究" 日本教育実践学会,第1回研究大会論文集(日本教育実践学会). No.1. 77-78 (1998)
-
[Publications] 山本 泰寛・木村 捨雄: "数学的知性を涵養するカリキュラム開発に関する研究" 日本教育実践学会,第1回研究大会論文集(日本教育実践学会). No.1. 79-82 (1998)
-
[Publications] 本松 裕二・木村 捨雄: "非定型的求積問題の問題解決における高次思考と問題解決プロセスに関する研究(2)" 日本教育実践学会,第1回研究大会論文集(日本教育実践学会). No.1. 83-86 (1998)