1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08559006
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
唐澤 豊 信州大学, 農学部, 教授 (30060528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神 勝紀 信州大学, 農学部, 助手 (40215166)
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Keywords | ライチョウ / 人工飼料 / ナラ葉ミール / 粒度 |
Research Abstract |
雄の7カ月齢のライチョウに粗粒(1.31mmx1.31mm-5mmx5mm)あるいは微粒(0.62mmx0.62mm未満)のナラ葉ミールを22.2%含む自家配合飼料を8日間給与し,栄養素の利用性と盲腸発酵に及ぼす影響について調査した。 1.乾物摂取量は,今まで報告されている結果より多く,粗粒区で43g/500g体重/日であった。 2.体重は粗粒区と微粒区において,それぞれ若干の減少と増加を示したが,有意な変化ではなかった。 3.両飼料区において乾物消化率は43-44%,粗繊維消化率は13-18%であった。 4.粗粒区と微粒区における総エネルギー摂取量はそれぞれ791kJ/500g体重/日,767kJ/500g体重/日,見かけの代謝されたエネルギーはそれぞれ395kJ/500g体重/日,367kJ/500g体重/日,飼料の見かけの代謝エネルギー値はそれぞれ9.0kJ/gDM,8.8kJ/gDMであった。しかし両区のこれらの数値の間にいずれも有意差はなかった。 5.窒素蓄積率は両飼料区とも約20%であった。 6.粗脂肪利用率は粗粒区と微粒区でそれぞれ81%,78%,可溶無窒素物の利用率はそれぞれ60%,58%であり,いずれも両区間に有意差はなかった。 7.盲腸糞への揮発性脂肪酸の排泄量は粗粒区の方が多くなる傾向を示したが,アンモニアの排泄量には粒度の影響は認められなかった。 以上の結果から,本実験で用いたライチョウ飼料において,ナラ葉ミールの粒度が飼料成分の利用性に影響しないことが明らかになった。
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