1997 Fiscal Year Annual Research Report
会話の理解における韻律情報の利用とそれに基づく指導法の研究
Project/Area Number |
08610120
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
松下 淑 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50023966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 幸 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (40004113)
小山 正 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (50242889)
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Keywords | 会話理解 / 韻律情報 / 読唇テスト |
Research Abstract |
1.会話理解における超分節的要素の機能的役割りの分析 発達遅滞児の自由遊びによる言語指導セッションでのセラピストと対象児の会話音調の変化と随伴する行為の持つ意味的機能について、語用論的分析を行っているが、まだ資料分析が不足している。 2.聴覚障害児の発話明瞭度に及ぼす視覚情報の結果 韻律情報に欠けている聴覚障害児の発話明瞭度について、発話者の顔を見る読唇情報の付加による変化を分析した。重度の聴覚障害児の不安定な口形からの読唇情報であっても、不完全な韻律情報を補い、明瞭度がかなり上昇することが示された。読唇情報と韻律情報との交互作用について、細部にわたる分析が必要である。 3.会話文の明瞭度の評価方について 読唇テストのパラレルリストの検討を行い、使用に耐えられるテスト項目の選定と、信頼性の検討を行った。会話明瞭度について読唇情報の分析がかなり可能になった。 聴覚障害児の会話明瞭度の改善への手だて 聴覚障害児の単音節から文章までの明瞭度の変化を分析し、文章明瞭度の上昇率の大きな発話の韻律的特徴を抽出、明瞭度の高くなる発話の導き方についていくつかの仮説を導いた。次年度検討する。
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